あぁ、止まった…。阪神の連勝が3でストップした。

3試合連続の完封劇を演じた虎がブレーキだ。先発才木浩人投手(24)が今季自己最短となる3回5安打3失点KO。チームの連続無失点も30イニングでストップした。梅野隆太郎捕手(31)が4試合ぶりにスタメン復帰も勝利には結びつかなかった。3、4月は13勝10敗1分けの貯金3。5月こそは3ゲーム差で追う首位DeNAをつかまえる。

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2点差に迫り反撃ムードが高まった9回2死三塁、梅野が空振り三振に倒れた瞬間、神宮に虎党のため息とヤクルトファンの歓喜の声が入り交じった。阪神の連勝は3でストップし、ヤクルトの連敗は7で止まった。直近3試合で計30安打と爆発した打線も、この日はわずか4安打と小休止となった。

先発才木が精彩を欠いた。初回は連続四球が絡み1死満塁のピンチを招くも得点を許さず。しかし両軍無得点の3回に1死二、三塁から村上に左犠飛を許し、チームの30イニング連続無失点でストップ。さらに2死二塁からはサンタナに痛恨の左越えの2ランを被弾。今季最短3回5安打3四球3失点で自身3連敗となり「自分で自分を苦しめてしまった」と悔やんだ。

岡田監督は不安定な投球が続く右腕に「ストライクが入らへんやん。コントロールよな。ストライクとりにいくボールがちょうどええな、打ちごろになるもんなあ」と厳しく指摘。「(直球も)全然いってない。3試合おんなじことやんな。初回から」と語気を強めた。次回登板については「そら考えなあかんわな」と2軍降格の可能性についても言及した。

梅野スタメン起用も結果的には裏目だった。4試合ぶりに先発マスクだったが、勝利に導くことはできず。スタメン出場で7戦7勝を挙げている坂本と対照的に、自身先発時は5連敗とトンネルから抜け出せずにいる。ただ、指揮官は「結局(投手の)ストライクよなあ。ストライクが来んかったらどうしようもない」と責めることはなかった。

5月2日の中日戦では2連敗中の青柳が、3日の同戦には西勇が先発する予定で、梅野も先発マスクで出場する見込み。指揮官は「ちょっと悪かったピッチャーが今度投げるから。どんなピッチングしてくれるか。まあ、楽しみや」と不敵な笑みを浮かべて帰りのバスに乗り込んだ。

チームは3、4月で13勝10敗1分けの貯金3つで2位をキープ。指揮官は「まだちょっと探り探りやったしなあ。まあ、でも貯金があるいうのは、ええことちゃうの。はっきり言って」と前を向いた。「お試し期間というか、そういうのはもうないよな」。5月は奪首モードで首位DeNAを猛追する。【古財稜明】

▼阪神が4月を13勝10敗1分けの貯金3でDeNAに次ぐ2位で終えた。50年の2リーグ制後、阪神が4月終了時点で貯金3以上だったのは過去22度あり、そのうち優勝3度(64、85、03年)を含むAクラス20度と、序盤の好発進はシーズンの好成績にもつながっている。ちなみに、前回岡田監督で優勝した05年は貯金1で4月を終えている。

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