広島が“ご当地選手”の活躍で連敗を3で止めた。金華山頂上から岐阜城が見下ろす岐阜で、同球場でリーグ戦を戦う中部学院大出身の2選手が躍動。床田寛樹投手が7回を7安打無失点で投げきり、野間峻祥外野手が決勝打を放って後輩左腕の3連勝を援護した。

夢の出発点のグラウンドだ。ここから人生を切り拓いた。「思い出のある場所だし、いい姿を見せられたと思う。(試合前に)ストレッチしているときから『頑張れ』という言葉をもらって、勇気をもらいました」。床田がヒーローインタビューに感謝を込めた。7回2死一、三塁で力を振り絞り、大島を見逃し三振に打ち取った。気迫の投球に、野間が報いた。

8回、秋山の二塁打から生まれた1死一、二塁の得点機。ファウルで粘り、中日祖父江の8球目を捉えて決勝打に。「岐阜でやるということで特別な思いもありましたし、チームが勝てて良かったです。床田に勝ちも付きましたし」と5月初安打、4月27日中日戦以来の打点を振り返った。新井監督は「彼らが育ったというか、思い出が詰まった球場。よかったんじゃないですか。大学時代に力をつけた球場で活躍できた」とねぎらった。12試合連続ビジターの初戦を取り、5割復帰へあと1勝とした。【堀まどか】