主軸の不在はみんなで埋める! オリックスが先発全員安打の16安打を放って快勝した。代打の紅林、守備から途中出場の大城も含めて、打席に立った全員が安打をマーク。中嶋聡監督(54)は「いい準備をしてくれてると思いますし、ほんとにいい競争になっていると思います」と目を細めた。

この日、森友哉捕手(27)が右足部骨挫傷で出場選手登録を抹消。左ふくらはぎの軽度筋損傷で離脱中の杉本に続く主軸の不在も、打線が束になった。2回に宗、頓宮の連打でチャンスをつくると、先発マスクの若月が左翼越えの先制適時二塁打。「チャンスだったので、ゲッツーだけはと思って。良かったです」。思い切りよく振り抜いた。

森とは同い年で同じポジション。試合前には「頼むわ」とLINEが届き「頑張るわ」と返信していた。「チームにとっては友哉がいないのは痛いと思うんですけど。みんなでカバーしていけるように、頑張りたいと思います」。思いを受け取ると、先発の田嶋を好投へ導いた。

流れを引き寄せる3点目を奪ったのは、森に代わって合流した福田。2回2死一、三塁で、高め直球をセンターに運んだ。「しっかりタイミングを取れて、ジャストタイミングで振れた」。約1カ月ぶりの1軍で今季初打点。出場した誰もがきっちり仕事を果たすのが、日本一チームの強さだ。これで4カード連続勝ち越しを決め、両リーグ最速で20勝に到達。どんな時でも一丸で戦う姿勢は変わらない。【磯綾乃】

▼オリックスが両リーグ最速で20勝到達。オリックスのリーグ20勝一番乗りは14年以来だが、両リーグ一番乗りは84年以来39年ぶり6度目。過去の5度はいずれもリーグ優勝しているが、今年はどうか。