環太平洋大(中国地区)が1イニングに4投手を送る「マシンガン継投」で失点を防いだ。

0-0の緊迫の投手戦だった8回。6回から好投していた2番手の徳山一翔投手(3年=鳴門渦潮)が先頭打者に均衡を破られるソロ本塁打を浴びた。野村昭彦監督(54)は来年のドラフト候補に挙がる好左腕をここで交代させた。

3番手の辰巳京一郎投手(4年=クラーク)は打者2人に安打、犠打で降板。4番手に送られた金田一真投手(2年=戸畑)は続く打者に安打を許し、1死一、三塁としたところで、また交代。5番手の蒲(がま)勇大投手(4年=和気閑谷)は2人を凡退させて追加点を許さなかった。

最後の9回は前日に先発していた中島大陽投手(4年=神港学園)も送り込み、執念で「0」を刻んだ。その裏、2死三塁と攻めたが完封負けを喫した。

元広島監督の野村謙二郎氏(56)の弟である野村監督はプロ野球並みの継投について「1人1殺ということで、みんなそれぞれいいボールを持っているので。投手はよくやってくれました。徳山は8回の最初からスパッと代えるべきだったかもしれない」と交代機を悔やんだ。

先発した白水(しろみず)巧投手(3年=創成館)は公式戦初先発で、自己最長の5回を投げて無失点。左肘の手術などで昨年3月から1年以上、鮮烈を離れていた左腕は「投げたくても投げられない時期は苦しかった。でもウエートトレをしっかりやったので、復帰した時の自信はありました」と納得の表情だった。

4度目の出場で初勝利を挙げた今大会だが、惜しくも8強には届かなかった。【柏原誠】

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