最下位西武が連勝した。地方球場ならでは(?)の事態にも負けず、ソフトバンク投手陣から得点を重ねた。

4回までソフトバンク板東に1人の走者も出せず。しかし5回、先頭の中村剛也内野手(39)がチーム初安打でようやく空気を変えると、長谷川信哉内野手(21)の適時二塁打などで2-2の同点に追いついた。

さらに6回にはデビッド・マキノン内野手(28)が、7回は外崎修汰内野手(30)がそれぞれ適時打を放ち、リードを広げた。

福岡県などに降った大雨の影響で、北九州市民球場は前日から試合開催へのグラウンド整備に追われていた。水が完全には抜けきっておらず、試合前の練習は限られた。

ビジターで、しかも地方球場。西武には近隣ですぐに使用できる屋内施設もなかった。試合前の打撃練習は、一塁側内野席と右翼席の間にあるわずかな空間で、2人ずつティー打撃をするだけにとどまった。

この日から1軍昇格しすぐに結果を出した長谷川信哉内野手(21)は、ティー打撃のみで試合に入ったことについて「(試合に入る)気持ち的にはそんなに良くはないですけど」としつつ「自分の中でしっかり投手をイメージしてバッティングできたので良かったと思います」とコメント。いつもと違う環境だからこそ「もっと丁寧にやっていくというのを心がけてやりました」と振り返った。

松井稼頭央監督(47)は「こういう状況なので、しっかりと試合前の準備としてはいい準備をしてくれたと思いますし、逆にバッティングしなかったという少しの不安が、いい緊張感をもたらしたかもしれないし」とコメント。高山久1軍打撃コーチ(41)は「地方球場でトリッキーなことはあるけど、しっかり汗を流してくれました」と打線が試合前からしっかりと対応したことを評価していた。【金子真仁】