ロッテの高卒4年目右腕・横山陸人投手(21)が、プロ初勝利を挙げた。延長10回に6番手で登板し、1回1安打無失点。同裏に2死満塁から安田尚憲外野手(24)が右前サヨナラ適時打を放ち、勝ち投手となった。

いきなり柳田との対戦から始まった。「めっちゃ怖かったです」。だが、過去の対戦の教訓を胸に、考え方を変えたことが功を奏した。「2年前、1点差の場面でソフトバンク戦に投げて、柳田さんに本塁打を打たれたことがあったので、その感じにならないようにという気持ちを持って」。2-2から154キロの高めストレートを左前に痛打されたが、「レフト前だったので、OKというくらいの気持ちを持って。ホームランじゃないから全然、OKみたいな感じで思い切って投げられた」とポジティブにとらえて後続を断った。中村晃を左飛、海野の犠打で2死二塁となっても、最後はシンカーで川瀬を投ゴロに。「投げていていろいろ考えられるようになった。そういうところが昨年に比べて慌てなくなったなと自分の中では思っています」と胸を張った。

今年7月6日の西武戦で初ホールド。同9日の日本ハム戦では9回にマウンドに上がり初セーブを挙げた。初セーブはエスコンフィールドでのヒーローインタビューだったため、本拠地ZOZOマリンでは初のお立ち台に立った。安田から記念球を受け取り「両親に渡したいと思います」とファンの前で披露した。「初ホールド、初セーブもそうでしたけれど、初勝利はプロ野球選手として一歩踏み出し、前進出来たのかなと思います」。これからも重責を担う場面で好投を続けていく覚悟だ。

吉井理人監督(58)も「一段一段レベルを上げていってくれている。延長で点をとられると、もう終わってしまいそうなゲームなんですけれど、あそこをしっかり落ち着いてゼロで抑えてくれたのは良かったです」と評価した。「益田の変化球は投げられるようになったら、もっともっと良くなる」と課題も指摘しつつ、「まっすぐで押し込める力がある。四球で自滅しそうになくなっているところが一番大きい。ホールド、セーブをつけていける投手になってほしい」と期待を寄せた。【鎌田直秀】

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