痛すぎる離脱がロッテを襲った。チームトップタイの7勝を挙げている佐々木朗希投手(21)が25日、左脇腹肉離れのため、出場選手登録を抹消された。先発登板した24日ソフトバンク戦(ZOZOマリン)中に痛めた。全力投球までは、早くても2カ月間を要する見込み。回復が長引けば、今季中の復帰が絶望的となる可能性もある。

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チームを支える若き柱が、シーズンヤマ場の長期離脱を強いられた。佐々木朗はこの日、千葉県内の病院で「左内腹斜筋損傷」と診断された。西武戦前のベルーナドームで取材に応じた吉井監督は「肉離れで抹消です。復帰まで2カ月はかかるというお医者さんの話です」と説明した。4月6日に1軍昇格して以降、今季抹消は初めて。

球宴第1戦先発から中4日で迎えた前夜、本拠地ソフトバンク戦で6回93球、4安打9奪三振1失点と好投した。最後の打者、栗原への3球目、通算90球目に157キロを投じた際に違和感を覚え、ベンチに戻ってから痛みが増したという。「脇腹の肉離れはしっかり治して鍛えれば癖にはならない。しばらくお休みです」と治療に専念させる。

佐々木朗はここまで西野と並んでチームトップタイの7勝(2敗)を挙げ、1人で貯金を5と貢献してきた。登板試合のチーム成績は、9勝3敗1分け。戦力ダウンは避けられない。9月2週目までは週6試合が続く。今後の先発ローテのやりくりについて、同監督は「昨日一晩考えたんですけど、なかなかいいのが思い付かなかった」と頭を悩ませる。「ピンチはチャンス。若い子たちにチャンスが増えるっていうことで、頑張っていきたい」と見据えた。

また、防御率1・48と奪三振130は暫定リーグ1位。初の個人タイトルも見えていたが、極めて厳しくなった。チームとしても個人としても、あまりに大きい離脱となる。全力投球できるようになるのは早くて2カ月後の見込み。同監督は「今季中に戻ってきてほしいとは思ってますけども」とすがるような胸中を明かしつつ、「彼の回復力によって変わってくる。もっとかかっちゃうと、ちょっときついかな」。今季絶望の可能性も示唆した。

チームは首位オリックスに食らいつき、2位を走っている。165キロ右腕抜きでペナントを戦い、ポストシーズンでの復帰を待つのが現実的となりそうだ。【鎌田良美】

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