<巨人2-4DeNA>◇11日◇東京ドーム
巨人ドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)が右手をしびれせながら、プロ初スタメン初安打をマークした。5回の第2打席に、左前へ詰まらせながら打球を運んだ。7月に代打でのデビュー戦から3打席連続空振り三振で迎えた2度目の1軍昇格。「8番右翼」で即スタメン起用され、記念すべき1打を放った。チームは9回逆転負けで今季4度目の4連敗を喫し借金2、4位DeNAと3ゲーム差に広がった。
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浅野は小学2年時から父幹司さんとバッティングセンターに通い詰めた。高松市内にある「ホームランドーム高松店」。最上部にある鉄製のホームランボードは、何千球、何万球という打球が直撃した影響でガタガタ。二重、三重の補強を施してある。
店長の岡崎さんは当時の浅野の姿に夢を見た。「プロに行くような選手に少しでも貢献したい」という理念から生まれた香川県で唯一、硬式球を打てる施設。利益になかなか結び付かなくても、未来のプロ野球選手のために作った場所だった。「浅野くんの打球は別格でした。いろんなお客さまのホームランの影響もありますが、浅野くんの強烈なホームランがへこむ原因の1つになったのはあると思います」。夢の詰まったボードには、浅野の足跡がしっかりと残っている。【巨人担当=小早川宗一郎】