DeNA今永昇太投手(30)が通算1000奪三振をスピード達成した。中日戦に先発し、25人以上のメジャースカウトが見守る前で8回を7安打1失点11奪三振。1-1の同点で降板し8勝目はならなかったが、今季6度目の2ケタKで両リーグダントツの163奪三振に伸ばした。1回にブライトから空振り三振を奪い、プロ野球史上156人目の大台到達。通算983回1/3での到達は球団最速となり、NPB史上でも8位のスピード記録になった。

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今永はプロ初奪三振を鮮明に覚えている。ルーキー左腕だった7年前の16年3月29日巨人戦(横浜)。「プロ初登板の時に、1番の長野さんから三振を奪ったっていうのは一番初めの三振なんで、忘れることはないです」。キャリアを重ねても、ふとしたタイミングで思い返すという。「懐かしいなと思いながら。確か、そうだったーって」。

緊張感あふれていた開幕直後のデビュー戦。初回の先頭打者、カウント2-2から仕留めた1球を忘れてはいない。「インコースの(捕手が)構えた(場所への)ボールじゃなくて、高めにいってしまったボールで空振りを取ったなぁっていう思い出があります」。

1回に歴代8位のスピードで通算1000奪三振を達成した。節目の1個が今季153個目の奪三振。自身初タイトルへ独走する数字となっているが、今季は「(奪三振を)全く意識しないのが、ちょっとマインドの変化であるかもしれない」。以前は“奪三振欲”を出していたが、今は違う。「そこまでの欲みたいなものがなくて、それがフォームの力感につながってきているのかな」。

マウンド上で常に進化し続けてきた左腕に、メジャーも注目している。米国では6日にMLB公式サイトで今永が今オフにもポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していると報じた。この日はヤンキースやメッツなど10球団、25人以上のスカウトが集結。カブスは編成トップのホイヤー編成本部長が熱視線を送る中で、今永は8回まで1失点で11奪三振。自身のメモリアルゲームにふさわしい快投を見せた。【木下大輔】

▼通算1000奪三振=今永(DeNA) 13日の中日22回戦(横浜)の1回、ブライトを空振り三振に仕留めて達成。プロ野球156人目。球団では9人目。初奪三振は16年3月29日の巨人1回戦(横浜)で長野から。通算983回1/3での到達は史上8位のスピード記録。球団では斎藤隆の1175回を上回る最速となった。

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