第一線で戦い続けた楽天浅村栄斗内野手(32)が偉大な記録に並んだ。ロッテ戦(ZOZOマリン)に「4番二塁」で先発。連続試合出場が1143試合にのびた。現西武監督の松井稼頭央(西武)に並び、パ・リーグ最多記録となった。「ずっと使い続けてくれた、今まで携わってくれた指導者、監督、いろんな人に感謝したい」と話した。

西武時代の15年8月8日オリックス戦から積み重ねた。今季は開幕4番を務めたが不振に苦しんだ。それでも、代打起用された4月8日のロッテ戦以外はすべてスタメンに名を連ねた。7月に打率3割9分5厘、9本塁打をマークするなど夏場に復調。ヒーローになっても「前半戦、全然打ててなかったんで。みんなで助け合いです」「できすぎです。若い選手が頑張っていて、その勢いで打たせてもらった」と謙虚な言葉を紡いだ。

この日は3打数無安打ながら、チーム打撃に徹した。7回無死一塁では進塁打で一時勝ち越しに貢献。9回無死一塁では四球を選び、後続の適時打で4点目のホームを踏んだ。「勝つことが一番、ほんとに大事。勝ちきれてよかった」と安堵(あんど)した。

どこか痛くても、違和感があっても、戦線に立ち続ける心と体の強さがある。最多タイ記録に「光栄なこと。まだまだ稼頭央さんの足元にも及ばないですけど、しっかり超えられるように、1つ1つ明日からも頑張っていきたい」。西武、楽天の先輩でもある、憧れの存在に並んだ。だがAクラス入りをかけた試合は続く。14日のオリックス戦(楽天モバイルパーク)にも、新記録を樹立する。【鎌田良美】

▼楽天浅村が4番二塁で先発出場。西武時代の15年8月8日オリックス戦からの連続試合出場を1143試合に伸ばし、95~03年に松井稼頭央(西武)がマークしたパ・リーグ記録に並んだ。プロ野球全体では7位タイ。連続試合出場のプロ野球記録は衣笠(広島)の2215試合。

▽楽天石井監督(浅村の連続出場に)「丈夫で常に出続けられる体の強さは、一流選手の条件。万全じゃなくても、プレーしながら回復させていく。大きいケガにならないようにかわしていく、そこがたけてる選手じゃないかなと思います」

▽西武松井監督(楽天浅村に連続試合出場記録で並ばれ)「僕の名前が出てくるので非常にうれしい話です(笑い)。1年間万全な状態というのはなかなかない。その中で試合に出て結果を出していく。その姿、1試合1試合にかける気持ち、その積み重ねがこれだけ大きいものになっていくと思います。引き続き積み重ねてほしいと思います」