「東都6人衆」と呼ばれるドラフト候補の好投手たちがそろい踏みした。ドラフト1位候補の最速158キロ左腕、細野晴希投手(4年=東亜学園)は今季2度目の先発マウンドで8回2安打無失点。9三振を奪う力投で21年春以来の1部勝利を挙げた。。中大は同じくドラフト1位候補の西舘勇陽投手(4年=花巻東)が1安打無四死球、13三振を奪う準完全投球で亜大から完封勝利を挙げた。亜大・草加勝投手(4年=創志学園)、青学大の常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)と下村海翔投手(4年=九州国際大付)、国学院大・武内夏暉投手(4年=八幡南)もそれぞれ登板した。

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最速155キロ右腕の中大・西舘が準完全投球の離れ業を演じた。許した走者は4回2死からの中前打のみ。その後も三塁を踏ませず、16人連続アウトで締めた。「先制してくれたので、何とか逃げ切ろうと。0で抑えられて、よかったです」と笑顔だった。

この日最速は152キロも、得意のスライダー、カーブだけでなく、フォークとスプリットもさえ、打者の反応を見ながらカウント球と勝負球を投げ分けた。「逆を突いて、内側に少し食い込むようなボールが投げられた」と面白いように空振りを奪い、奪った三振は「1試合では初めて」と自己最多の13。110球で危なげなく、リーグ通算11勝目、今季2勝目を完封で飾った。「打者との駆け引きができていると思います」と胸を張った。

1つ上の中大の先輩、阪神森下がセ・リーグ優勝を決めたばかり。西舘は「自分たちも『アレ』を狙って、いい報告ができるように頑張りたい」と、ニヤリと笑った。【保坂淑子】

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