プロ野球12球団は29日、都内でオーナー会議を行い、公募した来季からのファームリーグ戦新規参加球団として、BC・新潟とハヤテ223(ふじさん)に内定を出した。BC・新潟はイースタン・リーグ、静岡のハヤテ223はウエスタン・リーグに加わる。BC・栃木を運営するエイジェックは見送られた。

議長を務める西武後藤オーナーは「野球の裾野が拡大し、それにより地域が発展することを期待している」とファーム拡大の狙いを強調した。日本野球機構(NPB)は申請3者に、本拠地球場や施設の確保、選手編成などの体制整備、球団経営の持続性、自治体との連携など7項目の参加要件を提示。ヒアリング、現地視察などを重ね、2球団を選んだ。ハヤテ223は当初イースタンを希望したが、球団数の偏りを懸念するNPBがウエスタンへの参加を促し、同意を得た。

NPBは今後、2球団の最終的な参加要件クリアが確認されれば、11月22日のオーナー会議で正式に参加を認める方針。井原事務局長は「新潟は既存BC球団で組織体制がしっかりしている。(選手数を増やすなど)編成の問題は経験を生かしてできるだろう。静岡は球場確保がしっかりしている。球団幹部の人材確保も進んでいるので、ゼロからの構築でも可能だろう」と評価した。来季の日程作成はこれからだが「地元の方にNPBの野球を見てもらう」ため、新潟、静岡の2球団の地元での試合は、リーグ関係なく既存12球団と組む計画だ。また、12球団から計5人まで育成選手の派遣を受けられる。【古川真弥】