プロ野球独立リーグのBCリーグ・新潟アルビレックスBCの池田拓史社長(42)が2日、9月29日のNPB12球団オーナー会議で来季からのファームリーグ新規参加が内定したことについて、新潟市で会見を行った。

BC新潟はファームリーグ参加の公募に応じ、同じく手を挙げた静岡を拠点にするハヤテ223(ふじさん)とともに選手確保、施設整備などの条件付きで内定を受けた。新潟はイースタン・リーグ、ハヤテはウエスタン・リーグに振り分けられた。11月22日のオーナー会議で最終決定するため、池田社長は「準備のスタートラインに立つためのスタートラインに立たせていただいた」と言葉を選び、「課題をクリアしなければならない」と話した。

同時に参加決定後を見据えた動きも明らかにした。ホーム戦70試合のうち多くを「ハードオフ新潟(新潟市)で開催する予定」。現在、チーム練習は長岡市の越路河川公園を使用していて「練習拠点は現状と変わらずにやっていく」と言った。一方で「球団独自の屋内練習場の整備は大きなポイント。雪国なので、天候に左右されず練習ができるよう、早い段階で着手しなければ」と練習環境の整備を優先事項にした。

イースタン・リーグ参加後は、BCリーグへは参戦しない。「理想は2つの球団を運営することだが、現実的には1つになる」。NPBに所属するのではなく、これまで通り日本独立リーグ野球機構(IPBL)に在籍する。その上でリーグ戦は行わない形になる。

選手数は現在の26人から40人を目指して増員。「独立リーグで経験を重ねている選手を主力として、元NPB選手、外国人選手などの補強をしながら形を作る」とチーム編成の案を明かした。コーチ陣も現在の2人から増やし、橋上秀樹監督(57)には続投のオファーを出す。

「最低ラインとして事業規模は現在の2・5倍前後に持っていかなければならい」と収益面でのハードルは高い。その上で「持続的な球団の経営体制を早く構築することと、試合会場を確保し安定的に開催をするため、県内の他の野球団体との協議が重要」と今後の課題を挙げた。

◆新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ 06年8月に設立。独立リーグのBCリーグにはリーグ初年度の07年から参加。初代監督は元巨人の後藤孝志氏。12年、高津臣吾監督(現ヤクルト監督)のもとで独立リーグ日本一に。BCリーグ優勝は2度。21年からは元ヤクルトの橋上秀樹監督が指揮する。NPB在籍のOBは阪神渡辺雄大投手、DeNA知野直人内野手ら。