秋風を追い風にする! 阪神佐藤輝明内野手(24)はCSファイナルステージで風を味方につける。

7日は甲子園で全体練習に参加。リフレッシュした背番号8のバットは振れていた。休日の2日間は完全休養で「いや~もう体が軽いですね」。その言葉通り、フリー打撃ではサク越えを連発。普段の浜風とは逆の右翼方向へ吹く風に乗せて、右翼席へポンポンと放り込んだ。本拠地甲子園で迎えるCSへ、佐藤輝に期待されるのはやはり豪快なアーチ。「やることは変わらないので頑張ります」と表情を引き締めた。

今季は24本塁打。甲子園ではチーム最多の13発を放った。甲子園でのシーズン2桁アーチは生え抜き左打者では85年の掛布以来で、92年のラッキーゾーン撤廃後では初めてだ。その13本すべてが中堅から右方向だった。右翼から左翼方向へ浜風が吹く甲子園では、左打者は左方向への風に乗せて打つ方が本塁打が出やすいとされる。だが、進化する24歳は浜風にも負けなかった。

秋になれば、風はこの日のように左から右へ吹くことが多くなる。そうなれば今度は追い風になる。「もうホントそうっすね。吹いてくれって感じです」。佐藤輝はいたずらっぽく笑いながら願った。セ王者として迎える大一番。超満員のファンも後押ししてくれる。すべてを“追い風”にして、ファンが待つ甲子園の右翼席へ豪快な1発を打ち込む。【高垣誠】

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