<セ・CSファイナルステージ:阪神4-1広島>◇第1戦◇18日◇甲子園

投打大車輪の“虎の村神様”で、岡田彰布監督(65)率いる阪神が快勝発進だ。「2023JERAクライマックスシリーズ セ」のファイナルステージが甲子園で開幕。セ界王者の阪神は先発村上頌樹投手(25)が投げては6回1失点、打っては同点の5回に決勝打を放つ二刀流の活躍で、チームをアドバンテージの1勝を含む2連勝に導いた。岡田監督は「高校野球」の精神で挑んできた広島新井監督を不動のメンバーで撃破。19日に一気の王手を目指す。

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村上はシーズン後半、近本からプレッシャーをかけられていた。「最近、俺にチャンスで打席回すようになってるやん。そうじゃないよ。分かってるやろ?」。兵庫・淡路島の同郷の先輩から、何度か笑い交じりに言われたことがあった。

4月22日の中日戦で、近本は先制&決勝の三塁打を放ち、村上のプロ初勝利をアシスト。村上が先発した今季最初の3試合全てで打点を記録し、2度の決勝打を含む4打点を挙げていた。ただ、後半戦は「なんか、村上の時だけ打てへんねんな」。次打者席から9番打者の村上を見つめ「俺につなぐんじゃなくて、お前が決めなあかんねんで!」と念を送っていた。

村上は「そのつもりでいくんですけどね」と苦笑いの一方、「ゲッツーにならなければいい。近本さんに回せばOK!」と最後まで頼れる先輩を信じていた。2人のアベック打点は初めて。ポストシーズンも「淡路島コンビ」が熱い。【阪神担当 中野椋】

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