「お目覚め打」でもう安心! 阪神大山悠輔内野手(28)が9回に口火を切る二塁打を放ち、サヨナラ劇を呼び込んだ。同点で迎えた1死無走者。カウント1-1から広島栗林の143キロの浮いた外角高めカットボールに反応した。右中間にライナーを飛ばし、激走して二塁へスライディング。木浪のサヨナラ劇へとつなげた。

「勝つことが大事なので、勝ちきれたことが一番、良かったと思います」

前日18日の同戦では3打数無安打。第2戦も8回まで安打が出ていなかったが、大事な局面で仕事を果たした。今季レギュラーシーズンでは栗林に対して4打数3安打。好相性を誇る相手の失投につけ込んだ。

実は岡田監督から魔法の言葉を送られていた。打席に立つ直前、水口1軍打撃コーチを通じて指揮官から助言が届いた。「センターに打て」。ネクストバッタースボックスでささやかれた一言が効いた。

将いわく、レギュラーシーズンの内角攻めからCSでは外角中心の配球に変わったため、外角をさばきやすくするために意識を変えさせたのだという。「ほんまに引っ張ってばっかでなあ。全部アウトコースやで、今日」と説明。金言にすぐさまアジャストした4番に「そんなん、切り替えて」とニヤリだ。

チームは2連勝で、日本シリーズ進出へ王手をかけた。主砲は「この勢いのまま、全員で戦っていきたい。後ろにつなげていけるように、また明日も頑張ります」と力を込めた。日本一行きの切符をつかむため、第3戦も変わらず全力を尽くす。【三宅ひとみ】

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