失敗を恐れるな! 侍ジャパン井端弘和監督(48)が21日、初陣となるアジアプロ野球チャンピオンシップ(11月16~19日、東京ドーム)を前に、若侍たちに呼びかけた。球界全体で世代交代が見られる二遊間について「若く動きのいい選手が出てきたと思います。国際舞台を経験して、次のWBC、オリンピックへとつなげてくれればいい。とにかく、縮こまらずに、ミスを恐れずにやってくれれば」と温かく話した。

井端ジャパン初代メンバーは選考大詰め。二遊間には、DeNA牧、広島小園、巨人門脇、オリックス紅林らが候補に挙がる。牧は3月のWBCを経験済みだが、フレッシュな顔触れが多い。井端監督は「本番はあくまでも(26年の)WBC、(28年の)オリンピック。何かいい物を持って帰って、来年、再来年と練習に励んでもらえればいい」と期待する。なぜなら「ほとんどが国際試合の経験がない選手。とにかく経験しないと始まらない」からだ。国際試合は独特の空気が流れる。11月は失敗OKで、経験を積ませることに主眼を置く。

この日は静岡で少年野球の指導者向け「三井ゴールデン・グラブ野球教室」に参加。ゴールデン・グラブ賞7回の名遊撃手は自らノックを受け、お手本を披露した。「日本が過去、勝ったのは投手力を含めた守備力。世界に引けを取らない」と守りの重要性を強調した。前任の栗山監督は、西武源田に続く遊撃手の選考に苦労した。次世代の台頭を、新監督も待ち望んでいる。【古川真弥】

○…野球教室はゴールデン・グラブ賞受賞者が指導にあたり、主に守備に特化した内容だった。捕手を担当したのは、日刊スポーツ評論家の里崎智也氏(47)。絶妙なトークでも盛り上げた。締めのあいさつでは「今日のことを子どもたちに教えていただいて、井端ジャパンに入る選手を育てて下さい」と話した。