プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が26日、東京都内で午後4時50分から開催される。

来季からNPBのイースタン・リーグへの新規参加が内定しているルートインBCリーグの新潟アルビレックス・ベースボール・クラブからは、守備が売りの伊藤琉偉内野手(21)、俊足好打の篠田大聖外野手(23)、最速137キロを誇る下手投げの下川隼佑投手(23)の3選手が吉報を待つ。

 

【伊藤琉偉】ドラフト会議を控え、伊藤は「緊張しますね。初めてのことなので…」と素直に胸の内を明かした。橋上秀樹監督(57)も「BCリーグで1番のショート」と絶賛する抜群の野球センスでNPB入りへ突き進む。50メートル走6秒の俊足を生かした広い守備範囲と遠投110メートルは超える強肩を武器。伊藤も「守備には自信がある」と言う。

打撃にも磨きをかけた。「センターから右へ」と意識を変え、体の開きを抑えたフォームで広角に長短打を放つ。8、9月には63打数25安打で3割9分7厘の高打率を残し、月間MVPにも選出された。

東農大を2年で中退し、5月に練習生として入団した苦労人。「球団にも恩がある。(NPBに)入って恩返しがしたい」と言葉は強かった。

 

【篠田大聖】「緊張とかもないですし、今更、何かをやってもしょうがない。いつも通りです」。篠田は打席と変わらず、どっしりと運命の日を待ち構えている。

広角に打ち分けるバットコントロールと俊足が武器のリードオフマン。1年目ながら打率はリーグ2位の3割5分4厘の数字を残し、6本塁打など長打力も備わる。「1年目から(NPBに)入る気持ちでやってきた。やれることはやれたと思う」と残した結果に自信をのぞかせる。

ドラフト当日もいつもと変わらずマイペースに過ごす。「午前中はゆっくり過ごして、午後の“アレ”(指名会見)に備えます」とペースは崩さない。「指名されてもされなくても、次の年に頑張ることに変わりはない。割り切って待ちます」。

 

【下川隼佑】快速球を武器に下川は今年こそ、NPB入りを勝ち取る。昨年も指名候補に挙がったが、指名漏れ。「悔しかったですし、今年は『絶対にプロに行くんだ』という思いでやってきた」と力強く話す。

昨年の悔しさをはね返すため、今季は分かっていても打たれない「真っすぐの質」を追い求めた。冬場は下半身の強化とフォーム修正に注力し、徹底的に体を追い込んだ。今季は11勝1敗で初の2桁勝利。防御率も2・38と飛躍のシーズンにした。「真っすぐに対して相手の反応も良かったし、年間を通していいシーズンだった」と振り返る。

宮崎県で開催中のフェニックスリーグに参加中で、宿舎で指名を待つ。「1年間目指してきたのでドキドキはする」。胸を躍らせながらその時を待つ。