JR西日本・石黒佑弥投手(22=星城)が、阪神から5位指名を受けた。

最速152キロ右腕は「うれしくて、ホッとしています」と笑顔。高卒社会人4年目にして夢をつかみ取った。

愛知・江南市出身。阪神の印象は「堅実な野球をするチーム。打撃でもすごくて、投手を軸に勝ち上がっているチーム」と言う。今年18年ぶりのリーグ優勝に導いた岡田監督については「アレにめがけて…、とてもすごいです(笑い)」とにこにこ。田村亮監督(44)から「愛されキャラ」と言われる柔らかい雰囲気で、会見場を和ませた。

解禁年だった昨年は、指名されず肩を落とした。だが、その後は「絶対に今年はかかるぞ」と気合を入れ直し、体幹をメインにトレーニング。今年から重要な試合でマウンドに立つようになり、7月開幕の都市対抗予選では「自分が投げて落とすことがなかった」と自信を増幅。球速も、昨年よりアベレージが2~3キロ上がり、140キロ台中盤に乗るようになった。

プロで対戦したい相手に挙げるのは、中日の石川昂弥。星城高3年夏に県大会2回戦で相対した相手で、当時は完投の8回コールドで撃破。「お互い成長している。環境が違うのでまた違った結果になるかもしれないけど、それはそれで受け止めて自分の成長につなげたい」と、先にプロ入りした相手との再戦を望む。

悲願のプロ入りを果たした22歳。持ち味の「回転数の高いまっすぐとカットボール」をひっさげて、夢の甲子園で輝く。【竹本穂乃加】

◆石黒佑弥(いしぐろ・ゆうや)2001年(平13)6月20日生まれ、愛知県出身。星城3年夏の愛知大会2回戦でセンバツ優勝の東邦にコールド勝ちし、8強入りに貢献。JR西日本入社4年目。昨年の都市対抗で2試合に先発。同年の日本選手権、今年の都市対抗でも登板した。180センチ、85キロ。右投げ右打ち。