個々の成長をチーム力アップにつなげる。楽天の秋季キャンプが1日、仙台市内でスタートした。野手が楽天モバイルパーク、投手が2軍本拠地の森林どりスタジアム泉で練習を行う分離キャンプを実施。10月に就任した今江敏晃監督(40)は、両球場を行き来しながら若手選手たちを見守った。

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秋晴れの仙台で、楽天の秋季キャンプがスタートした。今江監督は「新たな気持ちでというところで迎えて、野手陣も投手陣も、みんなと顔を合わせて、ほんとに『また頑張るぞ』という気持ちが一段と上がりました」。今キャンプは野手陣が小深田大翔内野手(28)村林一輝内野手(26)ら23人、投手陣が早川隆久投手(25)荘司康誠投手(23)ら19人が参加。3日間の休養日を挟んで15日まで練習が行われる。

今季は3位ソフトバンクと1・5ゲーム差の4位に沈み、クライマックスシリーズ進出を逃した。それでも「自分の持ってる力って、イーグルスの選手はいいもん持ってるんですよ」と現有戦力に大きな期待を寄せる。「しっかりある程度出しきれれば、僕は逆にしっかり戦えると思ってるので、自分の持ってる力をまず最大限出せるような方向に持っていってあげたい」と力を込める。

「まずは個人個人のレベルアップっていうところは重点的に置いて」と選手個々が成長することが今キャンプ一番の狙いだ。守護神・松井裕樹投手(28)が海外FA権を行使する意向を示し、去就は不透明。経験豊富な田中将大投手(35)は右肘手術を受け、試合復帰まで4カ月を要する見込みと新戦力の台頭は欠かせない。

来季は12球団最年少監督のもとで雪辱を期す。「とにかく(ファンに)楽しみにしてもらえるようなチームを作っていきたい」。今江楽天が実りの秋にする。【山田愛斗】

○…村林が主力の座をがっちりとつかむ。高卒8年目の今季はシーズン途中から遊撃のレギュラーに定着。自己最多98試合に出場し、打率2割5分6厘、2本塁打、32打点、11盗塁の成績を残した。「走攻守において、すべてのレベルアップが欠かせない」と今キャンプでさらなる成長を誓う。「来年出ないと今年経験させていただいた意味がない。(レギュラーを)離さないという強い思いを持ち続けながら練習に臨んでます」と力を込めた。

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