ソフトバンク野手組の宮崎秋季キャンプで3日、王貞治球団会長(83)が1発が魅力の育成1年目、重松凱人(かいと)外野手(23)に熱視線。V奪回に不可欠な若鷹の底上げに心血が注がれている。

  ◇  ◇  ◇

ソフトバンク王球団会長は宮崎での野手キャンプ2日目、育成1年目の大型野手に注目した。「あれは誰だい?」。球団職員にそうたずねると、フリー打撃を行う背番号「166番」の打撃を見つめ続けた。

「スイングスピードも速いし、力があるよね」。視線の先でバットを振り続けていたのは育成1年目の重松だった。王会長はスマホにインストールしているアプリで今季の重松の成績をチェック。10月の3軍韓国遠征で本塁打を放った動画も探し出し、何度もスイングを確認するほどだった。

「今、ウチにはゲームの局面を1発で変えられるような選手が少ない。何とかそんな選手が出てくれないか」。今キャンプは主力組は免除で、大砲候補のリチャードもコンディション不良で不参加。それだけに、新たな大砲候補の台頭に寄せる期待は大きい。

重松の打撃練習が終わると「今、体重は何キロだ? 背番号が3桁から2桁になるように頑張れよ」と声をかけて激励。重松は「はい、頑張ります」と緊張しきりで、目を輝かせていた。

◆重松凱人(しげまつ・かいと)2000年(平12)4月12日生まれ、福岡県北九州市出身。戸畑-亜大を経て22年育成ドラフト9位でソフトバンク入団。中学時代は北九州中央シニアでプレーし、平日は陸上部に所属。中学2年時にハードル種目で全国3位に輝いた。亜大4年間はリーグ戦出場7打席で1安打だが、並外れたパンチ力を買われてプロ入り。今季はファームの非公式戦で打率2割8分3厘、3本塁打、31打点。推定年俸は400万円。187センチ、89キロ。右投げ右打ち。

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧>>