23年度「三井ゴールデン・グラブ賞」の受賞選手が10日、発表され、阪神からは球団史上最多となる5人が選出された。

セ外野手部門の近本光司外野手(29)が3年連続3回目。坂本誠志郎捕手(30)、大山悠輔内野手(28)、中野拓夢内野手(27)、木浪聖也内野手(29)は初受賞となった。

阪神はこれまで、4人受賞が最高で、過去3度あった。前回日本一を達成した85年、そして92年と03年。18年ぶりのリーグ制覇、38年ぶりの日本一を成し遂げた今季は6年連続となるリーグワースト失策「85」を記録したものの、二塁にコンバートされた中野、遊撃のレギュラーをつかんだ木浪を中心に、要所でダブルプレーを決めるシーンが目立った。

全143試合を「4番一塁」でスタメン出場した大山も、一塁手として内野手からの送球をがっちり捕球。名手近本は今季も健在だった。捕手の坂本は梅野隆太郎捕手(32)離脱の後半戦に出場機会を増やし、ポストシーズンも全試合スタメンマスクで頂点まで導いた。

受賞した阪神の選手の主な記録は以下の通り。

 

▼セ捕手部門 坂本誠志郎 8年目で初受賞。阪神の捕手が受賞するのは20年梅野以来、3年ぶりの11度目。セ・リーグでは優勝チームから3年連続の受賞。

 

▼セ一塁手部門 大山悠輔 7年目で初受賞。阪神の一塁手の受賞は08年新井貴浩以来、15年ぶり8度目。生え抜きに限れば81年藤田平以来、42年ぶり。

 

▼セ二塁手部門 中野拓夢 3年目で初受賞。広島菊池涼介の11年連続受賞を阻止。阪神の二塁手の受賞は11年平野恵一以来、12年ぶり8度目。生え抜きに限れば03年今岡誠以来、20年ぶり。

 

▼セ遊撃手部門 木浪聖也 5年目で初受賞。阪神の遊撃手では15年鳥谷敬以来、8年ぶり11度目。藤田平、平田勝男、鳥谷敬に次いで球団4人目。阪神の二遊間同時受賞は11年平野恵一と鳥谷敬以来で、生え抜きに限れば前回日本一となった85年の岡田彰布、平田勝男以来。

 

▼セ外野手部門 近本光司 3年連続3回目の受賞。阪神の外野手で3年連続の受賞は03年から4年連続で受賞した赤星憲広以来。。両リーグの外野手で唯一の守備率10割。守備率10割で受賞した外野手は20年のヤクルト青木宣親以来。