オリックスに「堀キャノン」が誕生した。ドラフト4位の報徳学園・堀柊那(しゅうな)捕手(18)が13日、神戸市内で球団と仮契約を結んだ。契約金4000万円、年俸500万円(金額は推定)で、背番号は30日の新人選手入団発表記者会見で発表される。

ゴールデングラブ賞初受賞の若月、森ら球界を代表する捕手がひしめくパの覇者に、未来の正捕手候補が加わった。「まだそんなレベルではないと思うんですけど、1日でも早く1軍の試合に出られるように頑張っていきたいなとは思ってます」と、堀は球団捕手では08年伊藤光(現DeNA)のようにプロ1年目の1軍デビューも目標にする。

日本シリーズは、森らの攻守を軸にテレビ観戦。プロの頂上決戦の迫力に「全試合すごかった」と舌を巻いた。阪神には鷹取中時代の打撃の師匠、水口打撃コーチが在籍。ドラフト前には「水口さんに認めてもらえるような打者になれるように頑張りたい」と語っていた。

関西シリーズを戦った相手同士となり「もし(次戦を)やる機会というか、できれば絶対に勝ちたいと思ってます」とやり返したい思いも強まる。持ち前の強肩と巧打で、日本シリーズを戦う捕手へと成長していく。【堀まどか】

◆堀柊那(ほり・しゅうな)2005年(平17)7月16日生まれ、神戸市出身。小3から野球を始め、鷹取中では兵庫夙川ボーイズに所属。報徳学園では1年春からベンチ入り、1年秋から背番号2で主軸を務めた。昨秋の近畿大会は打率5割8分8厘で準優勝に貢献。今春選抜大会も準優勝を果たした。遠投100メートル、50メートル走6秒1。高校通算17本塁打。179センチ、81キロ。右投げ右打ち。

◆高卒新人捕手の1軍戦出場 オリックスでは伊藤光(現DeNA)が08年に1試合守ったのが最後。オリックス森友哉は西武時代の14年に、全41試合中24試合でマスクをかぶった。近年の他球団では、06年炭谷銀仁朗(西武)が54試合、松川虎生(ロッテ)が76試合に捕手として出場。なお2リーグ分立後の高卒新人捕手最多出場は111試合で、山下健(阪急)が50年、醍醐猛夫(毎日)が57年にそれぞれ記録した。