侍が大きな1発で、さらなる波に乗った。侍ジャパン万波中正外野手（23）が「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」（東京ドーム）1次リーグ第2戦韓国戦で、バックスクリーンへ特大ソロを放った。前夜の台湾戦で決勝ソロを打った森下とは高校時代に横浜と東海大相模でしのぎを削った00年度生まれ。同世代に負けじと破壊力を発揮した。先発隅田知一郎投手（23）は7回まで3安打無失点の好投。投打がかみ合い日韓戦を制した日本は、2連勝で19日の決勝進出を決めた
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「00世代」のビッグウエーブに、万波が続いた。体勢を後ろに残しながら、崩れかけるほどのフルスイング。一直線に描いた放物線は、そのまま中堅席へ着弾した。一打の感想は「最＆高！！」。手のひらをヒラヒラとゆらす「リラックスポーズ」で喜びを共有した。
4回だ。先発左腕、李義理投手（21）の高め146キロ直球を振り抜いた。宮崎キャンプ時から、ナインから口をそろえて「やばい」と言われてきたパワーの持ち主。キャンプ中のフリー打撃で柵越えを連発してきた。持ち味の長打力を、ここぞの大舞台で発揮した。
前日16日の台湾戦では同世代の森下が決勝弾。横浜高出身の万波にとって東海大相模出身の森下は、当時からライバル視する存在だった。公式戦での対戦は3度あり、横浜高の2勝1敗。夏の大会では3年間全てで甲子園の切符をつかんでいた。
「高校時代から争ってきた仲だと自分では思っているので。そういう人と日本代表で一緒にやれるのはすごくうれしく思います」
高卒で日本ハムに入団してから5年。キャンプでも打撃や守備をともに行う場面が見られていた。森下に続く「井端ジャパン第2号」の本塁打。一回り大きくなった「ライバル」に刺激を受けながら、大会でも負けじと輝いた。
2000年生まれの「ミレニアム世代」。同学年の野手には森下のほか、石橋、藤原、小園、門脇、野村とそろっている。キャンプ初日から「すごいやりやすかった。全然違和感なく、変なぎこちなさとかもなくできた」と話していた同期生の存在。年齢制限もある今大会の侍ジャパン。新世代の中心として、打線をけん引する。【波部俊之介】
▽日本井端監督（万波の本塁打に）「打った瞬間バックスクリーンであそこまで飛ばせる選手はなかなかいない。もっと成長してああいうホームランを国際試合で打てる選手になってほしいと思います」
