「新庄-稲葉ライン」で底上げを図る。日本ハムは18日、稲葉篤紀GM(51)が来季、2軍監督に就任すると発表した。現役時代、新庄剛志監督(51)とともに、同じ外野手として攻守でチームをけん引。06年のリーグ制覇、日本一に貢献した。侍ジャパンを21年の東京五輪金メダルに導いた手腕で若手を鍛え、1軍強化につなげる。

 

日本ハムが金メダル監督を2軍監督に据え、8年ぶりのリーグ優勝をたぐり寄せる。この日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で会見に臨んだ稲葉新2軍監督は「新庄監督には『ファンから愛される選手を育ててください』と言われました。1人でも多く1軍で活躍する選手を増やしたいというのが私の使命。しっかりやっていきたい」と意気込んだ。

2年連続最下位の事実を受け止める。「ファイターズは今、低迷している。やっぱり育成という部分を、もう1度しっかりやって、強いファイターズを目指して行こうという話を、みんなでしました」。2軍監督就任の方向性が決まったのは11月に入ってから。浮上するために最適な布陣を話し合い、結果的にフロント業から現場指揮官に役割を変えた。

新庄監督とは1学年違い。現役時代は新庄監督が中堅、自身が右翼と並んで守り、左翼の森本現外野守備走塁コーチと鉄壁の外野トリオを構成した。今度は1、2軍指揮官として力を合わせる。「2年間でボス(新庄監督)がどういう野球やりたいか。どういうことを望んでるか、分かったつもりではいるので。そこに合わせて、こちら側もしっかりと選手を準備させたい」。強力タッグで効果的にチーム力を上げる。

21年まで侍ジャパンの監督を務めたが、日本ハムのユニホームに袖を通すのは現役時代の14年以来。「10年ぶりのユニホーム。わくわくしている。デザインも変わったし似合うのかなとかどうなのか。この2カ月で僕も絞ってユニホームが似合うように。ボスに叱られてしまうので」。新庄体制勝負の3年目。黄金コンビで、勝ち続けられる組織に、仕立て上げる。【永野高輔】

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