そらゴルフやった方がええよ-。阪神岡田彰布監督(65)が22日、虎ナインに「ゴルフのススメ」を説いた。神戸市内で4年ぶりに実施されたタイガース杯ゴルフに参加。指揮官は第1次政権時代から「若いやつにはゴルフやれ」と勧めてきたといい、「俺の現役の時はオフはゴルフばっかりやったもん。全然野球を離れてやからなあ。ええと思うよ」とうなずいた。

指揮官いわく、プロ野球のオフのゴルフには多くのメリットがあるという。「いろんな人と回って、いろんな人の話を聞いて、また野球に生かせばいい」とコミュニケーションツールとして促した。「昔は(室内で)マージャンとかやっとったけど、それやったら外で体動かしてる方がいい」と力を込め、「OB打って、森で走ったらいいねん」と冗談も飛ばした。

さらに他競技に触れることの大切さも強調した。「違う競技やるのもな、また違った意味でな、なんか得るものあると思うからな」。レジェンドOBの掛布雅之氏を例に挙げ「カケさんにしても、昔はスキーとかやってたやん。スキー合宿行ってたよ」と回想。「伊藤将司がええこと言うてたやん。左投げで、ゴルフは右やから、身体のバランスがとか、そういうのがあるかもわからへん」と多くの利点があると分析した。

一方で指揮官は選手の参加率の高さに驚きも隠さなかった。日本人選手60人のうち48人が参加し「俺ビックリしたもん。メンバー見て、こんな若いやつ(多くて)。ほとんどやろ。いっぱいみんなが集まることはええことやんな」と笑顔。高卒新人の門別らに対して「(ゴルフ)クラブ持っとんかなって、こっちが心配なったよ」と親心ものぞかせた。

すべては野球で勝つため。オフのゴルフも、岡田野球にとって重要な役割を担うことになりそうだ。【古財稜明】

▽阪神の変わったトレーニング

◆掛布雅之 85年1月に、長野県内のスキー場でスキートレを行った。華麗にシュプールを描き、日本一への第1歩を雪上に記した。

◆仲田幸司 甲子園阪神パーク内の温水プールで86年1月に水泳トレ。沖縄出身だけに華麗な泳ぎを見せ、楽しみながら全身を鍛え抜いた。

◆葛西稔 実家に近い青森県内のスキー場で92年1月、スキートレを行った。アップダウンのきついコースで、クロスカントリーで汗を流した。

◆下柳剛 親友で格闘家の桜庭和志をパートナーに04年1月、格闘技トレを敢行。東京・高田道場に現れ、ヘッドギアなしのスパーリングでは5分間の打ち合いも演じた。

◆鳥谷敬 13年1月、師事を受けるロッテ井口資仁内野手とともに、沖縄県内でビーチサッカーに挑戦した。深い砂浜を疾走し、足腰を鍛えた。