日本ハム吉田輝星投手(22)とオリックス黒木優太投手(29)のトレードが24日、両球団から発表された。 黒木は立正大から16年ドラフト2位でオリックス入団。1年目に55試合に投げたが、右肘故障に苦しんだ。今季は12試合に登板した。

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黒木は昨年、中継ぎとして27試合に登板するも、今年は12試合にとどまった。先発転向を志願して臨んだシーズンだったが、先発では0勝4敗。中で、29歳の右腕は苦しい立場となっていた。来季も22年ドラフト1位の曽谷、トミー・ジョン手術から復帰を目指す椋木らが台頭すれば、活躍の場はさらに限られるかもしれない。環境を変えることでこれまでの経験を生かし、新たな居場所を見つけることができるかもしれない。

一方で、加入する日本ハム吉田は22歳。速球が持ち味の本格派右腕だ。オリックスは今年、高卒3年目の山下が順調に成長し9勝をマーク。宇田川、山崎颯ら150キロ超えの投手たちも、欠かせない戦力となった。オリックスの投手育成力は、他球団の関係者の話によく上がるほど定評がある。中嶋監督とは秋田出身の同郷の縁もある。吉田の才能が一気に開花するきっかけとしては、これ以上ない環境だ。

今オフはポスティングシステムで大リーグ挑戦する山本、さらにFA宣言した山崎福も抜ける可能性がある。イニングを投げられる投手が増えれば好材料。甲子園を沸かせたスター選手の加入が、若い投手陣の刺激にもなるだろう。【オリックス担当=磯綾乃】

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