「虎の村神様」が球史に名を刻んだ。阪神村上頌樹投手(25)が28日、都内で開催された「NPB AWARDS 2023 supported by リポビタンD」に出席し、セ・リーグ最優秀選手賞(MVP)と最優秀新人賞に選出された。ダブル受賞は90年野茂英雄(近鉄)以来3人目でセ初の快挙で、年俸750万円から日本一に貢献した右腕が光輝いた。パで3年連続MVPを獲得し、メジャーに挑戦する同い年のオリックス山本由伸投手(25)に負けじと、球界を代表するエースになる。

岡田彰布監督(66)の一問一答は以下の通り。

 

-久しぶりですか、アワードは

「いや、アワードいうのは初めてやわ。前そんなんなかったやろ、アワードとか」

-2005年はコンベンションが

「あー、コンベンションな。コンベンションってどんなんやったかな。どこでやってたかな。覚えてないな」

-選手5人来てますけど、選手にとっても個々の活躍を実感できる場

「そうやなあ、ベストナインまでとれたもんな」

-ベストナインやゴールデングラブも、ポジションを固定したがゆえのこと

「まあ、(そのポジションで)半分以上やろ、出場な。まあ、それはあるやろうね、やっぱりね。まあ専門職やからね、外野以外はなあ。外野も分けたらいいのになあ」

-阪神の選手がタイトルを取れない時代もあった

「勝ったからやろ、やっぱりな、それはな。チームが勝ったからやで。そらお前、選手が頑張ったから勝ったんやけど。みんなが頑張ったからな」

-持ち味を出したところで取れた

「持ち味というか、あれやろ。そうやなあ、大山は最高出塁率とかそんなん、去年までの数字を見ても、そんなん考えられへんかったことやろ? まあ、一番はフォアボールの数が加味されるわけやろ? 出塁「率」やからな、結局は。そのへんが去年までとの変化、違いやろな」

-村上が新人王とMVPのダブル受賞

「ああそう。ダブル受賞になったん? 決まったん?」

-野茂英雄さん以来

「何十年ぶりや、それ?」

-90年なので…。

「ああそう、33年。おーん」

-過去、木田勇さんと、野茂さんのみ

「木田は俺と一緒の年やもんな。すごいな。でも、ピッチャーばっかりなんやな。そういうのはな。まさかな、2月にそんなん思えへんやん。ええ? えらい人生変わってしもうたな、あいつもな。まあそれは頑張った結果やからな」

-会見で本人が東京ドームの試合が自信にもなったし転機になったと言っていた

「あれで投げてて、打たれて負けてたら自信をなくしてたかもわからへんで。まあ、だからあれは、あの試合だけのことじゃないからな。結局はあれで、よしこれで村上は今年いける、という、初先発のあの試合の勝ち負けよりも、これで自信を付けてローテーションで回っていけるっていうそれのスタートやからな。あの試合がどうなっていたかというよりも後が大事やったと思うよ。それはわからへんわけやからな。達成したかどうか」

-交代は迷ったか

「交代は迷ってない、交代は6回に代えよと思ってた。ホントは6回に代えよと思ってたよ。あの7、8、9でええ当たり打たれて、あれ中野のファインプレーなかったらヒットになっとるよ。相手との兼ね合いで、2回り目終わってな、3回り目やったからな。打順まではもう1回いこかな思たけどな」

-昨日は今年の成績がベストではないと。村上もそうか

「いやもうそら初めてやからなあ。まあ、それはなあ、2年間ファームでなあ、ある程度力つけて今年が本当のスタートの年でなあ。途中からずっといって、最低限2桁やったんやろな、今年はな、10勝したらっていう目標があったけど、またこれで目標は上になるんちゃうか。当然開幕からローテーション今度は入るわけやからな」

-何勝ぐらい期待する

「いやいや何勝は分からんけどな、でも6敗やろ? 6敗して防御率とるいうたら大したもんや」

-ー自信をつけていった

「だから最後、クライマックス(シリーズ)も日本シリーズも初戦村上で行ったわけやからな、結局は。でもあれやで?オレ、村上で一番助かったのは(6月6日の)楽天戦で完投してくれたことやな。完投負けしてくれたことや(笑い)。(5日ロッテ戦)延長12回やって、移動日なしで、あの時、村上もう今日1人で勝っても負けてもええから投げてくれ思とったもん。DHあったから良かった、結局。あれDHああいう形でいけるからな、ピッチャーは結局。回ってこんからな。あの試合はホント、村上な、負けたけど、ホントもう最後まで投げてくれて、他のピッチャーが休めて、ほんと村上様様やったで、でもほんま」

-先発の柱となるとそういうところができるというのが条件

「そら完投いけるいうことやからな、結局は。まあセ・リーグはなかなかなあ、競っててチャンス来たら代打送らなあかん場面出てくるけど、DHやったらああいう形でもな、全然普通に完投できるっていうことやけどな」

-コントロール、球数少ない、体力あるということか

「まああの辺、まああれは交流戦やけど、もうなんていうか、試合の流れをつかんでたんちゃう? 先発として。最初は目いっぱい行ってたと思うよ。9回投げきろとかそういうのじゃなしに、1イニング1イニングの積み重ねで先発やってたと思うけど、もうあの頃は、自分1人で投げきろうというな、そういう先発としてのイニングを稼ぐというのはつかんでたんちゃうかな。6月やろ? 6月の頭やろ? 2カ月くらいたってたよな、ローテーション入ってな」

-その頃から安心してみていられた

「まあ一番は安心してられるのはフォアボール出さない、連打食わない、そんな相手にも点やらない、それが防御率になったと思うけどな、それが一番安心できるよ。やっぱりコントロールいいのが一番やな。やっぱりな」

-村上中心にMVPの投票で阪神が独占した

「あとは近本やったんか。(2位が近本、3位大山、4位岩崎)あっそう。まあ、誰でもよかったんちゃう?(笑い)。まあでもインパクトがあったな、やっぱりな、そういう意味で村上やったのかもわからんけどなあ」

-票数が思ったよりも差があった

「あっそう。まあでもこれは最後のあれやろな。クライマックス、日本シリーズで初戦に投げて勝ってな。そういうインパクトもあるんちゃう。やっぱ大事なところな、短期決戦の初戦でいって勝ついうことは、それだけ価値はすごいと思うからな」

-阪神からホームラン王が出ていない

「まあ、それはなあ。そら東京ドームとだいぶちゃうで、甲子園と。打席に立った気分がちゃうやんか、はっきり言うて。レフト見たら、すぐそこに見えるやんか、東京ドームって。出来た頃は広いというかんじやったけどな、もうボールも飛ぶしな、ドームじゃ。それは同じ条件じゃないからな。まあタイガースで取ろうと思ったら、ビジターで打たなあかんわな、名古屋以外でな」

-いずれは出て欲しい

「うーん。ラッキーゾーンつくったら相手にも増えるしな。相手は試合数少ないけど、難しいけど、いつかそら出てくるやろ」

-きのう開幕投手と目があったと

「最初『む』言うて、村山実さんって言ったろうと思ったんやけどな。目、合うてないよ」

-村上と才木は全然目が合ってないと

「ハッハッ。何でもええわ、別に」

-白紙か

「そら分からへん、分からへん。村山実さんまで言うた方が良かったかな」

-ネクタイはドラフト会議の時と同じ。思い入れがあるのか

「まあな。今日は黄色にせなあかんなと思ってたわ」