後輩複数選手へのパワーハラスメント疑惑が浮上した楽天安楽智大投手(27)が、保留者名簿から外れ、自由契約となった。30日、楽天モバイルパークで取材対応した森井誠之球団社長(49)が明かした。

この日はNPBへの同名簿提出期限で、安楽は12月1日に自由契約選手として公示される。ルール上は名簿から外れた場合でも楽天を含む全球団との契約は可能だが、異例の措置となった。

◆保留者名簿 球団は毎年11月30日以前にコミッショナーに次年度選手契約締結の権利を保留する選手を全保留選手名簿として提出する。上限は70人。名簿は12月2日(今年は12月1日)に公示される。記載された選手は外国のいかなる球団を含め、他の球団と選手契約に関する交渉を行うことが禁止される。記載されない選手は同日に自由契約選手として公示される。期日までに契約合意に至らなかった外国人選手が自由契約選手として公示されるケースもあり、所属していた球団と再契約することは可能。DeNAが残留交渉を進めるバウアーも自由契約となることが30日に発表された。

◆安楽のパワハラ報道 後輩選手への暴言や人格否定などが日常的に行われ、食事会の誘いを断ると、その日の深夜に執拗(しつよう)に電話をかける行為もあったとみられる。球場のロッカールーム内では若手の衣服を脱がせて下半身露出を強要し、笑いものにしていたという証言もある。すでに退団したある選手は「(頭部を)平手打ちされて、むち打ちみたいになった。その後の練習にも支障をきたし、精神的な苦痛を受けた」と明かしていた。

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