東都大学野球秋季リーグ戦の個人タイトル表彰式が10日、都内で行われ、西武ドラフト1位の国学院大・武内夏暉投手(22)は防御率は0・85と高い数字を残し最優秀防御率とベストナインに表彰された。

大学野球、最後の行事に参加した武内はあらためてこの4年間を振り返り「野球面での成長はもちろん、一番は人間性が磨かれた。人と関わるのが得意じゃなかったんですが、この4年間でコミュニケーション能力が高まった」とハキハキと応えた。

通称「戦国東都」が武内を育てた。ドラフト後、初めて会う、という広島同1位の青学大・常広羽也斗投手(22)と顔を合わせると、お互いに「おめでとう」と声をかけ合った。4年間、同じリーグでしのぎを削りながら成長してきた。「常広は真っすぐの質がいい。フォークで三振をとれるところはすごいなぁ、と思うし、参考にしたいところです」と、ライバルであり、リスペクトする存在でもある。「今までもそうだったように、これからはリーグも違いますが、互いに刺激しあっていけたらと思います」と話し、いつか対戦する時を思い描き「勝負ごとでは、勝ち投手にこだわりたい」と、ライバル心をむき出しにした。

この日は大谷翔平選手の移籍先がドジャースに決まり、プロ史上最高額の10年で総額7億ドル。日本円でおよそ1015億円と報じられたばかり。武内は「想像もつかない額!」と、驚きの表情。今までで一番の高い買い物は3万円ほどの洋服。「お財布とか、いいものを買いたいかな」と、笑顔を見せた。

これからは、野球で勝負する世界に立つ。「自分も活躍して上を目指していければ」。夢のある世界に目を輝かせた。