プロ野球の快記録や珍記録を振り返る「データで見る23年」。第3回は西武平良海馬投手です。
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昨季の最優秀中継ぎ投手だった平良が、先発に転向して11勝を挙げた。22年までリリーフでは203試合に登板も、先発は今季が初めて。過去に1度も先発がなく救援だけで100試合以上に登板した投手が、いきなり20試合以上に先発したのは、11年摂津(ソフトバンク)以来2人目。摂津は2年で141試合を投げ、3年目に先発転向して26試合で14勝8敗。プロ入りから新人王→最優秀中継ぎ→先発で2桁勝利と、2人は似たようなキャリアを積んでいる。摂津はその後も最多勝や沢村賞にも輝いたが、平良も同じように先発でのタイトルを取れるか。
先発平良は救援時代同様にパワーピッチングだった。今季は150回を投げて153奪三振。投球回を上回る三振を奪い、9イニングあたりの奪三振数を示す奪三振率は9・18。西武で奪三振率9・00以上は、03、05、06年松坂、17年菊池に次いで3人、5度目だ。先発でも高い奪三振率を保つのは難しく、救援50試合で奪三振率9・00以上が166人いるのに対し、先発20試合では43人と、4分の1ほどになる。先発、救援のどちらでも記録したのは平良で5人目だが、リリーフ→先発と連続して記録したのは平良が史上初めてだ。
三振は走者を置いた場面で多く奪った。三振割合を走者有無別に見ると、走者なしでは23・8%で、走者ありでは26・6%。走者ありの方が高いのは、他に今永(DeNA)と戸郷(巨人)だけで、パ・リーグでは唯一。4冠の山本(オリックス)をもしのぐ数字だった。走者を置いた場面では制球を乱すことも少なく、今季は暴投0。奪三振率9・00以上で暴投0は、59年金田(国鉄)05年杉内(ソフトバンク)22年山本(オリックス)に次いで4人目だった。【多田周平】



