年内で退任する法大・加藤重雄監督(67)が22日、川崎市内の同大グラウンドで年内最後の練習に参加した。

練習が始まる前、選手たちを前に「優勝はできなかったが、一緒に頑張ってこられた。ありがとう。これからも諦めずに粘り強く頑張れ」とあいさつ。最後まで熱心に選手の指導にあたった。

21年1月から監督に就任し、3年間にわたり指揮をとってきた。今秋は4位でリーグ戦を終えた。「野手も投手陣も、もっと体力をつけないと。気持ちもタフにならないと6大学では勝ちきれない。(この3年間の)反省も含めて思っています」と、3年間の戦いを振り返った。優勝こそ成し遂げられなかったが、選手たちとともに過ごした日々は思い出深い。「母校のユニホームを着て、学生と一緒に日本一を目指して一生懸命練習ができた。これは一番の財産ですね」と話し、年内最後の練習に汗を流す選手たちに、あたたかな視線を向けた。

来年からは神宮球場のスタンドから選手たちを見守る。「今よりもっと体を強くしてもっと出力を上げていって欲しい」と、OBとして期待した。

来年1月1日からは現在、助監督を務めている元近鉄、オリックスなどで活躍した大島公一氏が就任する。大島氏は「加藤監督は『人間力』を重視された。私もそれを継承し、守りを固めて勝機を待つ野球をやっていきたい」と、法大の伝統を引き継ぐ覚悟を示した。