商売繁盛、お任せあれ。阪神森下翔太外野手(23)が25日、景気よく「100打点」を目標に立てた。24年に24歳になる年男は、毎年恒例の西宮神社「十日えびす」のPRポスターに選出された。日本シリーズで新人記録の7打点を稼ぎ出した勝負強さはチーム屈指。41打点からの大幅上積みへ、打点も白星もえべっさんのようにガンガン釣り上げる。

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森下が手にした福笹に込めたのは、2年目の大きな決意だった。「1つとしては100打点。ここを取れれば打点王とか、そういうレベルの戦いになってくると思う。打点にはこだわっていきたいと思います」と力強く誓った。

来年8月に24歳を迎える年男。即戦力の期待を受けてドラフト1位入団した1年目は好不調の波が大きかった。しかし、後半戦からは3番打者に定着。規定打席に届かない377打席ながら41打点。勝利打点8はチーム3位と内容もともなっていた。日本シリーズではプロ野球新人最多記録となる7打点もたたき出し、日本一に貢献した。

森下が年間通してクリーンアップを打てれば、猛虎打線は理想に近づく。大山、佐藤輝は本塁打、打点ともリーグ上位の数字を見込める。「自分とテルさんが点を取り合えば、他の選手もやりやすくなると思う。自分が打てばチームは回ると思っているので、自信を持ってできるように、監督にもアピールできたらと思います」と自覚は強い。

公言していた「3割、20本」に加えて飛び出した100打点宣言。あえて厳しいハードルを課して、目線を高くしている。進化には貪欲。先日は近年のプロ野球では例がない極小グリップエンドのピート・ローズ型をもとにしたバットを試作した。一方、都内を拠点に行う自主トレでは早々にベストの肉体を作り上げ、キャンプは技術練習に没頭する計画も明かしている。

「そもそも2年目のジンクスと言われるような成績は残していない」と森下はきっぱり言う。「いいところで打ったのもありましたけど、全然打てなかった時もめちゃくちゃある。自分は悪いところを分かっている。波が少ない選手がいい選手なので、1年間の経験を来年しっかり生かしたいです」。勝負の2年目と位置づけた24年は「森下イヤー」にしたい。【柏原誠】

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