地元山形の阪神ファン“倍増計画”! 阪神中野拓夢内野手(27)が山形県庁で行われた「山形県スポーツ栄光賞授与式」に出席した。「正直、あそこまでの人が待ってると思ってなかったです」。凱旋(がいせん)にかけつけたのは、約100人のファン。タテジマのユニホーム姿や、タオルを掲げてくれる人も。プロ野球選手で初の栄誉を大勢が祝ってくれた。

二塁でフルイニング出場を果たし、日本一に大きく貢献。“中野効果”で「タイガースファンが増えたというのも実際に両親から聞きました」。高まる阪神熱は肌で感じたが、もっともっと増えてほしい。「なんとか自分が先頭に立って、山形の野球人口を増やしていきながら、もっと野球の良さを伝えていけたら」。野球で盛り上げることが、地元への恩返しにもなる。

まず頭に浮かぶのは、野球教室の開催。中野が幼い頃は、プロ野球選手と触れ合える場は少なかった。「子どもの頃に感じられなかった部分を、今度は自分が子どもたちに伝えていける立場になる」。身近に接し、憧れる子どもが増えれば「プロ野球山形県人会」結成も夢ではない。「山形県からもっとプロ野球選手を多く輩出していきながら、自分と一緒に山形の子供たちに野球を教えられるような機会があればいい」。そしていつかは「中野杯」の開催を。「まだそこまでは詳しく考えてない。将来的にはやりたいと思います」。夢はふくらむ。

勇姿を届けるため、阪神戦の山形開催も熱望した。「地元で野球ができれば自分自身もうれしいですし、見に来ていただける方も増えると思う」。昨年3月は、WBCの中継を多くの山形県民が目にしたはず。日の丸を背負えば、自然と応援してもらうチャンスも増える。「スタメンでずっと出続けて、金メダルを自分の活躍でとりたいなと思っている。プレミアも、次のWBCも選んでいただけるように頑張りたい」。自らの活躍で盛り上げて、山形を黄色く染める。【磯綾乃】

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