オリックス山下舜平大投手(21)が20日、大阪・舞洲の球団施設で自主トレを公開した。曽谷との40メートル近いキャッチボールでは感触を確かめるように、勢いのある球を投げた。

昨年はプロ初登板で開幕投手を務めるなどシーズン9勝3敗、規定投球回不足ながら防御率1・61と飛躍した。新人王も受賞。ただ腰椎分離症で8月末を最後にマウンドから遠ざかった。

「他の選手より2カ月早く試合から離れている。そのぶん長く、シーズン中できないようなトレーニングもできたし、いい時間にできた。今年からいろんなデータを使ったり、食事の面でも気を使ってやった結果がいい方向に行っている」。離脱期間も含めてトレーニングを重ね、体は一回り大きくなった。

先発陣ではエース山本と山崎福が移籍し、山下にかかる期待は大きい。球団に背番号変更の希望を認められ、12から11となった。「防御率はこだわっているし、勝ち星も9で去年は止まった。由伸さんとかサチさんの穴を1つでも多く埋めていって、優勝に貢献できたら」。個人的な目標とともに、2人の穴を埋める活躍を誓った。

「伸ばしていきたいのは全部。体もそうですし、真っすぐ、カーブ、フォーク。今年から、中10日で回るとか、もうなくなってくると思うので、中6日でできる準備をしていきたい」。昨季はコンディションを考慮され間隔を空けながらの登板も多かった。本人の言葉どおりなら、昨年のイニング数95回から大幅に増えることになりそう。2年連続開幕投手に向けては「また投げたい気持ちももちろんあるけど、まずは与えられたポジションで1年間回り続ける、結果出すというのが大事」と控えめに意欲。先発ローテの役割を果たすことをより重視する。

最速160キロを誇る次世代のエース筆頭候補。「チーム4連覇がかかっているし、その最後、輪で喜べるように投げたい。個人としては去年の成績を超えたい」。今年も力強い球で、パの強打者を圧倒する姿が見られそうだ。

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