黒のスーツに身を包み、南国の地へ乗り込んだ。阪神佐藤輝明内野手(24)が28日、先乗り合同自主トレに参加するため航空機で春季キャンプ地の沖縄入り。岡田彰布監督(66)の「レギュラー白紙」発言に呼応し、「しっかり結果を出してね、やることは変わらない。頑張ります」と力を込めた。

24日に岡田監督が、三遊間のレギュラー白紙の考えを明かしていた。昨季はチーム2冠となる24本塁打、92打点を記録した一方、好不調の波が激しく2軍落ちも経験。指揮官は、レギュラーを確約しているのは一塁大山、二塁中野、中堅近本だけで、佐藤輝もレギュラーをつかみにいく立場だ。「しっかり頑張りたい」と短い言葉に闘志を込める。

昨年12月には米シアトルの最先端野球トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で動作解析やトレーニングに励んだ。年明けの自主トレでも、米国仕込みのドリルに取り組み、手応えをつかんだ。「いい練習できたんで、沖縄でもいい練習できるように頑張ります」とさらなる打撃向上を目指す。

キャンプでは連日の三塁特守が待っている。昨季はリーグ三塁手でワースト2位の20失策。岡田監督は「まずしっかり守ることやで」とゲキを飛ばしている。ノックを受け続ければ下半身強化にもつながり、打撃へ好影響を及ぼす期待も高い。臨時コーチを務める鳥谷敬氏(42=日刊スポーツ評論家)も、佐藤輝の三塁守備をチェック予定。いわば“強化指定選手”として鍛錬を積む1カ月になる。

「しっかり全部、頑張ってね、うまくなれるように、そういう期間にしたい」。この日の取材では「頑張る」を計6回連呼。闘志を燃やし、不動のレギュラーへと上り詰める。【村松万里子】

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