侍にも虎の日本一戦法! 阪神岡田彰布監督(66)が2日、宜野座キャンプを視察した侍ジャパンの井端弘和監督(48)に必勝法を伝授した。「日本一になった阪神からまず来ようかなと」と12球団トップで訪問。メイングラウンドのファウルゾーンで、時間が許す限り話し込んだ。

選手のリストアップ状況やエール交換だけではない。井端監督は「阪神の戦い方をいろいろ聞きました。こういうふうな戦いで昨年は勝てたということを教えていただいたので、参考にしたい」と明かした。中でも岡田監督が指南したのは、昨季の優勝ポイントにもなった「四球数」だ。阪神はリーグ最多494の四球を選び、反対に与四球は最少の315。査定方法も改善するるなど、四球=ヒットと同等の価値とナインに浸透させた。虎の将は「接戦になればなるほど、そういう四球の大きさはわかると思うからな、結局は」と説明。お互いを知らない初対戦も多い国際試合では、攻守とも四球数がより、明暗を分けると力を込めた。

昨季の阪神の勝ち方についての談議も盛り上がったようだ。「4-1で勝ってる時にバント、中野に2打数2安打でバントバントさせたとか」と一端を明かした。昨季のある試合で、快音を連発していた中野に、2打席連続で犠打を指示したことがあった。「3打席目、4打席目はバント。そんなん勝てる時は絶対に勝たなあかんから。勝たなあかんわけやからな」。最後まで油断せず、徹底して勝ちにこだわる。ほぼトーナメント形式の世界戦では、そのこだわりが重要と説いた。

井端監督も有意義な時間となった様子。「向こうもこっちも分からない投手を打たないといけない中で、(ヒットは)1イニングで5本も6本も出ない。ピッチャーは四球を出さないこと。バッターは四球を選ぶこととおっしゃっていましたので、ごもっともですという感じでした」。侍ジャパンにも注入された岡田イズム。まずは3月6、7日の欧州代表との強化試合(京セラドーム大阪)で腕試し。そして11月のプレミア12で昨年のWBCに続く世界一を目指す。【磯綾乃】

【キャンプ写真特集】侍ジャパン井端監督キター/撮るキャン!