中日守護神のライデル・マルティネス投手(27)が12日、再来日した。中部国際空港に降り立ち名古屋入り。13日に沖縄入りし、春季キャンプに合流する。

昨年と変わらない引き締まった体で、中部国際空港の到着ゲートをくぐった。「コンディションは良い状態です。去年、シーズンの終わりぐらいに故障したけど、それもきちっと治すことができて来日できました」。昨季終盤に腰と臀部(でんぶ)の違和感で戦列を離脱したが、完治で心配無用を強調した。

立浪和義監督(54)はキューバ人守護神の来日遅れについて、「家族といたいことは大きい。今回は本人と話し合って決め、了承しています」と説明。マルティネスも「3月末の開幕にはきちっと調整できる」と、フィジカルトレーニングを強化してベストの体重97キロに維持された体で胸を張った。

昨年は開幕直前にマルティネスと同じキューバ人投手、ジャリエル・ロドリゲス投手(26)がキューバ代表としてWBCに出場した後に失踪。シーズン中に来日することもなく、同オフに契約解除され自由契約となった。9日に大リーグ・ブルージェイズが、ロドリゲスと、5年3200万ドル(約46億4000万円)で契約したと発表したばかり。また、昨年9月には同郷育成契約のペドロ・レビーラ内野手(24)もシーズン途中に名古屋市内から失踪。メジャー契約を目指しドミニカ共和国に亡命したと現地メディアで報道された。

「ハハハ。僕については、心配していただかなくて大丈夫。今年の活躍を期待してください」。カリビアンストッパーは笑みを浮かべ、昨年“トレンド”にもなった失踪問題に終止符を強調。2年連続30セーブ、防御率0点台を維持する絶対守護神の合流で、2年連続最下位から巻き返しへの役者がそろった。【伊東大介】