阪神佐藤輝明内野手(24)が、今季から新スパイクを導入することが、15日までに決定した。ブランドアンバサダー契約を結ぶミズノ社が、サッカーやテニス、バレーボールなど他競技のシューズで活用している技術を参考に、野球用スパイクを開発。素足に近いフィット感が得られるモデルを使用し、走攻守で好影響が期待できそうだ。新たな相棒で、がっちりと足場を固める。

  ◇  ◇  ◇

佐藤輝が強力な新兵器をゲットした。今季から使用するスパイクは、契約を結ぶミズノ社のサッカーやテニス、バレーボール用のシューズに使用している構造を参考にしているという。スパイク全体の表面を指す「アッパー」部分をアップデート。ボコボコとした溝設計となっており、あらゆる屈曲に対応可能。走攻守でストレスなくプレーできる。内部には高反発のスポンジが内蔵され、履き心地も抜群。大砲も「アッパーが最高です」とお気に入りだ。

同社のシューズ担当者は「サッカーやバレーボール、テニスなどをプレーするアスリートは足が命。ミズノは野球のみならず、これら他のカテゴリーのシューズも作っているので、それぞれの良いところをとった、かつてない最新作です。スパイクの中の無駄なスペースをなくして、足にぴったりと吸い付く素足感覚が味わえる」と説明する。

すでにNPBの複数の選手も使用を開始。佐藤輝は昨年12月の同社のブランドアンバサダー会議で提案を受け、春季キャンプで採用している。10日に沖縄・宜野座のキャンプ地にシューズ担当者が訪れた際に「シーズン、これでいきます」と正式決定した。

1年間を戦い抜く上で、足の疲労の蓄積は少しでも避けたいところ。「固いと足が痛くなる。柔らかすぎたら、ヨレてしまう。このアッパーはちょうどいい」と30センチの相棒に好感触だ。12日の紅白戦での本塁打も「スパイクのおかげかな」とニヤリ。足場が安定することのメリットは想像以上に大きい。

スパイクへのこだわりは人一倍強い。入団前から「軽さよりクッション性があるものが合う」と重視。足底も天然芝の球場なら金具、人口芝の球場ならポイントと使い分け、繊細な感覚を大切にしてきた。さらに安定性を求め、履き口が足首まであるミドルカットを愛用中。新たなスパイクが、さらなる飛躍への追い風となる。

【関連記事】阪神ニュース一覧はこちら―>