阪神などが今秋のドラフト1位候補に挙げる関大の最速153キロ左腕、金丸夢斗投手(3年=神港橘)が、侍ジャパン初登板初先発で存在をアピールする。「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024(6、7日=京セラドーム大阪)」の欧州代表との強化試合に向けて5日、大阪市内で調整。約30球のブルペンで7日の先発に備えた。同じく阪神が1位候補に挙げる明大・宗山塁内野手(21=広陵)は、西武の名手源田に弟子入りして出番に備えた。

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初めて日の丸のユニホームを着た金丸は、夢心地だった。「いや、もうほんとに、なんて言うんですかね。不思議な感覚というか。目指していたところではあったので、とても緊張しました」。同じく今秋ドラフトの目玉とされる明大・宗山塁内野手(3年=広陵)ら大学生4人衆の1人。7日の第2戦では井端監督から先発に指名された。

「これからの日本代表を背負っていける選手になりたい。直球と制球力は自分の武器。そこを注目してもらいたい」。ブルペンでは同学年のオリックス山下と、隣のレーンで投球。スライダーやチェンジアップなど変化球も交え、約30球を投じた。受けたDeNA山本のキャッチングに「素晴らしかった。低めをストライクに見せるのが印象的」と感心しつつ、クイックなど実戦想定でコースに投げ分けて準備を整えた。

山下とは短い会話だったが、シーズン中のトレーニングや過ごし方などを聞いて学んだ。「球種であったり、投げる感覚も」。また同じ左腕ではオリックス宮城のスライダーや、西武隅田のチェンジアップも聞いてみたいと明かした。3日間の代表期間でスキルアップするつもりだ。

関西学生リーグで18連勝中。関大で指導を受ける元阪急の豪腕、山口高志アドバイザリースタッフのリーグ記録21連勝に迫っている。侍ジャパンで好投すれば、一気に知名度は全国区へ。「勝ちにこだわって、雰囲気を味わいながらしっかり抑えたい」。地元関西のマウンドで、その名をとどろかせる。

◆金丸夢斗(かねまる・ゆめと)2003年(平15)2月1日生まれ。神港橘から関大へ進学。リーグ戦では22年4月の関学大戦を最後に黒星はなく、以来18連勝を継続中。昨秋6試合に登板したリーグ戦ではベストナイン、最優秀投手、最優秀選手に輝いた。尊敬する人物は、元阪急投手で関大でアドバイザリースタッフを務める山口高志氏。177センチ、77キロ。左投げ左打ち。