7日の欧州代表戦の侍ジャパン先発で今秋ドラフトの目玉の一人とされる関大・金丸夢斗投手(3年=神港橘)の【こんな人】をお届けします。

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金丸が、京セラドーム大阪の大型ビジョンを初めて独占したのは、5カ月前だった。昨年10月18日のCSファイナル初戦、オリックス-ロッテ戦を友人と観戦に訪れた。5回終了時、オリックスのホーム戦恒例イベントであるハイライト映像を紹介する前振り出演依頼で、球場スタッフから声をかけられた。「せっかくやし、映ろうか」。山本由伸のネーム入りタオルを両手に広げ、友人と一緒にどアップで映り込んだ。

その金丸を、山本も“見ていた”。先発した剛腕は3-3の同点で5回を終えていた。ベンチからふと見上げた大型ビジョン。映り込む金丸の横に、地元・岡山の後輩がいた。初回に3点を失いながら、味方打線の援護を受け3-3の同点で5回を終えていた。ベンチからふと見上げた大型ビジョン。映り込む金丸の横にいたのは、地元・岡山の後輩だった。

金丸と同じ関大野球部で、昔からかわいがっていた。大学野球の話を聞くと、いつも耳に入ってくるのは「左腕・金丸」の情報だった。「左で153キロ投げるのはバケもん」と山本も、その存在を認識していた。7回5失点ながら勝利投手になった試合後「見てたよ~」と後輩にメール送信。金丸にとっての“初対面”は、まさかの画面越しだった。

大学生にして山本と同じ侍のユニホームを着て、5カ月前と同じマウンドに立つ。グラブに「一瞬の心 攻め続けろ」と刺しゅうした大学2年の春からリーグ戦18連勝中。今秋ドラフト1位筆頭候補として、侍初招集をたぐり寄せた。「もちろん緊張はありますけど、思い切って全力で投げていくだけです」と金丸。今度はマウンドから大型ビジョンを独占する。【中島麗】

【侍ジャパン】今秋ドラフトの目玉、関大・金丸夢斗が先発 欧州代表と対戦/速報します