甲南大が昨秋2位の関西国際大との初戦を取った。

先発でプロ注目の岡本駿投手(4年=城南)が快投。3イニングを完全投球で立ち上がると、5回には2死一、三塁とピンチを背負ったが投ゴロに抑えた。

打線も7回2死一、三塁から1番山本彪真外野手(1年=社)の右前打で先制すると続く2番安田康太郎内野手(4年=東山)が左翼スタンドに3ラン。この回4点を奪ってリードを広げた。

先制点をもらった岡本は今春オープン戦でも投げていなかった8回のマウンドへ。「疲労はあった」と言うが、続投を直訴。「力を振り絞るだけだと思ったので最後まで全力でいきました。絶対に負けられないと思って気合でいきました」。9回は2死満塁と1発出れば同点のピンチだったが、三飛に打ち取って笑顔を見せた。「今日は真っすぐが全体的に良かったのと、変化球もゾーンに低めに集められたことが良かった」と振り返った。

谷口純司監督(60)は岡本の好投について「抜群です。オープン戦で9回放ったことがなかったので、どこかでばてるかなと思ったんですけど」と絶賛。2回戦に投手を温存できたことにも「ピッチャーが残ったので良かったです。温存できたので岡本様様でした」とたたえた。

1年秋以来の完投、完封に右腕は表情を緩ませた。今秋ドラフトでのプロ入りも「少し意識しています」と視野に入る。「入学したときはプロはあんまり考えていなかった。スカウトが見に来てくれたりして自分も行けるのかなと思いだした。最初はプロになれるわけないと思っていた。それが徐々に近づいてきたので思いは強くなってきた」と現時点での心境を明かした。今季は「全勝でタイトルを取りたい。そして優勝したい」と気合十分だ。