絶対的5番の一打で、延長戦にケリをつけた。「日本生命セ・パ交流戦」で、ソフトバンク近藤健介外野手(30)がプロ初の1試合2発。延長10回2死一塁から8号サヨナラ2ランを放った。
2回は先制の7号ソロ。主軸の柳田が長期離脱となったが、近藤が2本塁打3打点の大暴れ。チームも今季6度目の3連勝で、本拠地開催は2014年以来10年ぶりの同一シーズン10連勝だ。2位ロッテとのゲーム差も5に広げ、再び首位独走態勢に入った。
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主役の座をかっさらった。近藤は三塁ベースを蹴り、ヘルメットを右手で突き上げた。最後は大きく放り投げ、ホームベース付近にできた仲間の歓喜の輪に飛び込んだ。「今日みたいに試合を決定づける一打がホームランなのは、いいこと。最高の結果になって良かった」。サヨナラ打は今季2度目。劇的弾は日本ハム時代の22年以来2本目だ。3時間33分の熱戦を制し、鷹党もお祭り騒ぎだ。
技ありだった。3-3の延長10回2死一塁。広島島内が投じた外角低めチェンジアップを仕留めた。「ちょっと泳がされたんで。『何とか入ってくれ』と思いながら走ってましたけど」。打球は右翼ホームランテラス席に着弾。最後は右手1本で押し込んだ。
先制点も近藤だった。2回1死。広島アドゥワが投じた内角直球を豪快に振り抜いた。打球は弾丸ライナーとなり、右翼テラス席へ一直線。会心の7号先制ソロだった。昨季は26本塁打で自身初のパ・リーグ本塁打王に輝くも、1試合2発はプロ入り後初めて。「1人で点を取れるのはホームランしかない」と胸を張る。一方で「状況に応じて打撃スタイルを変えられるのも自分の強み」。本塁打はヒットの延長線上と位置づける。常にセンター返しを心がけ、基本に忠実な姿勢を大事にする。
チームの窮地に存在感が際立つ。柳田が全治4カ月の大ケガを負い、戦線を離脱。近藤は「(柳田が)いるだけで相手も嫌でしょうし。僕らにも安心感を与えてくれる。いなくなって偉大な人だなと」。それでも、ホークスには近藤がいる。今季はここまで全50試合で5番を務め、打率3割3分1厘、8本塁打、28打点。背番号3がより一層、打線を引っ張っていく。
チームは今季6度目の3連勝で再び貯金を18に。本拠地開催は10年ぶりの同一シーズン10連勝と無類の強さを誇る。2位ロッテとのゲーム差も5に広げた。柳田離脱中の首位堅持に「もちろん。何とかみんなで粘りながら」と応じた。球界屈指の好打者が、頼もしい。【佐藤究】
▼ソフトバンクがみずほペイペイドームで10連勝を飾った。同一年では、14年4月26日西武戦から5月23日阪神戦に10連勝して以来、10年ぶり。93年の開場(当時は福岡ドーム)以来の2桁連勝はほかに、05年6月14日横浜戦~7月15日西武戦の12連勝、11年5月18日広島戦~6月11日ヤクルト戦の10連勝があり、今回は現状2位タイだ。
▼広島島内(延長10回、近藤をカウント1-2と追い込んでからサヨナラ被弾)「ワンバンぐらいの球を投げてもいいくらいのカウントだった。もっとボール球を投げるイメージで入ったんですけど、少し甘く入ってしまった」。



