三振を奪うたびに、阪神高橋遥人投手(29)が東都の虎党の大歓声に包まれた。6回1死。カウント1-2から、右打者伊藤の内角低めへスライダー。捕手の手前でワンバウンドしたが、バットは空を切り、体勢を崩すほと大きく曲がっていた。この日10個目、度重なる故障と手術を乗り越え、約4年ぶりの2桁三振を奪った。
「どの球種でもストライクを取れて、全体的にいい投球ができました」
4年ぶりに登板したヤクルト戦で初回先頭から2者連続三振と好発進した。6回を投げ、奪三振は「11」。22年のトミー・ジョン手術後初、21年10月14日巨人戦以来の2桁に本人も手応えを感じていた。「ストレートの感覚も良く、相手が嫌がっていた。ツーシームや変化球を有効的に使うことができ、三振も増えました」。登板3試合連続の無四死球で、3ボールまでいったのも初回先頭の打席のみ。「ランナーをためないで投げられた」。6回76球の省エネ投球だった。
昨年11月の「左尺骨短縮術後に対する骨内異物(プレート)除去術」を経て7月に1軍復帰し、5試合で2勝負けなしの防御率1・47。この日は6回以上では最少タイ3安打に抑えた。「ちょっとずつ上がってきている。続けていければ」とさらなる進化へ向上心も旺盛だ。
4回に村上に今季初被弾を喫したが、その1点だけにとどめた。ヤクルト戦約6年ぶり勝利はお預けとなったが、藤川監督も「本当によく頑張ってくれました」と賞賛。Vスパートの推進力となっている。【塚本光】
○…及川雅貴投手が5試合連続の33ホールドをマークした。1-1同点の7回に先発高橋のバトンを受け2番手で登板。4番村上を遊ゴロに打ち取ると、オスナ、山田は連続三振に打ち取った。キャリアハイを更新続ける登板数はこれで53試合。チーム112試合のほぼ半分、今季リーグ最多の登板数を誇るタフネス左腕が強力ブルペン陣を支えている。
▽阪神桐敷(9回に無死一塁を招くも、捕手坂本の盗塁阻止などもあり無失点)「誠志郎さんにも助けられましたし、クマさん(熊谷)にも助けられました」
▽阪神熊谷 みんながつないでくれたので、何でもバットに当てれば点入るかなと思ったんで。本当にみんながつないでくれたおかげで打てました。この大歓声が僕のヒットにもつながったかと思う。



