阪神大山悠輔内野手(30)が史上182人目の150号本塁打で甲子園を沸かせた。0-4の7回に1点差に迫る13号3ラン。試合は惜敗したが、球団生え抜きの右打者では87年岡田彰布以来の節目弾で猛虎史に1ページを刻んだ。3安打を含む5打席4出塁で、3割6分2厘に上げた出塁率も広島小園を抜いて1位に浮上だ。チームは中日に再び12勝12敗で並ばれ、28日が今季最終戦。リーグ全球団に勝ち越し、62年と23年に続く球団3度目の「セ界制覇V」といきたい。

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大山が流し打った打球は勢いを失うことなく、右翼ポール際に飛び込んだ。0-4と劣勢の7回に走者2人が出塁。本塁打が出れば…。そんなファンの希望を背番号3が現実にした。

「アプローチの仕方など、いろいろ考えながらやっていた。準備したものが出たのはよかったかな」。代わったばかりの中日2番手藤嶋の外角低めの直球を逆らわずにミートした。試合の大きなテーマだった大竹の10勝は風前のともしびだったが、一気に1点差。誰もがそのパワーに歓喜した。球団の右の生え抜きでは87年岡田彰布以来の150号。大山は記念パネルを手にヘルメットを脱ぎ、満員のファンにお辞儀。甲子園の大歓声に「すごいうれしいし、ありがたいです。また次から1本1本増やしていきたい」と感謝した。

ドラフト1位入団した1年目は7本塁打。プロで初めて本格的に取り組んだウエートトレーニングで体も変化した。4年目の20年には28本まで伸ばした。今季は5番打者として3番森下、4番佐藤輝を後方支援する“掃除役”を任され、75打点は2人に次ぐリーグ3位だ。9回にも松山から二塁打を放ち、3安打1四球で5打席4出塁。出塁率を3割6分2厘に上げて広島小園を5毛差で抜いてトップに立ち、23年に続く最高出塁率にも前進した。

22日と23日は2試合限定で別のバットを試した。チームメートの相棒を拝借。硬質ながら吸いつくような打感があり、感覚にフィット。横浜では本塁打も出た。シーズン中でも“商売道具”の選択には妥協せずこだわるのが大山流だ。その時の感覚を信じ、合うと思えばぶっつけ本番でも思い切って使う。関係者もその探究心には「ほかに見たことがない」と驚くほどだ。

なぜか接戦になる中日とは12勝12敗。28日が今季最終戦になる。大山は節目の1本にも「勝ってこそなので」と言い切った。「CSは違ったつくり方をしないといけない部分もある。個人、チームとしての準備も必要。残り2試合しかないので、全員で共有しながら大事に準備したい」と引き締めた。【柏原誠】

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