今日こそ勝つ! 25年の日本シリーズが開幕し、パ・リーグ王者のソフトバンクは14年以来11年ぶりに初戦黒星スタートとなった。左脇腹痛から1軍復帰した近藤健介外野手(32)は1回2死二塁の好機で中前適時打。第4打席も左翼越えに二塁打を放つなど完全復活を証明した。本拠地開幕の第1戦を落としたが、主軸の復帰を追い風に第2戦こそ勝利を手にする。
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1点ビハインドでも勝ちパターン投手を惜しみなくつぎ込んだ。7回藤井、8回松本裕、9回杉山。3者凡退リレーで反撃を試みたが、最後まで2点目、3点目のホームが遠かった。小久保監督は「先を考えずにいきましたけどね。まぁ明日です」と切り替えた。
阪神との日本シリーズが開幕。鷹VS虎のマッチアップは14年以来だが、同年以来のシリーズ初戦黒星となった。本拠地での敗戦は重くのしかかるが、左脇腹痛から1カ月ぶりに1軍出場した近藤が戦列復帰。その第1打席で快音を放つのだから恐ろしい。
1回2死二塁で先制の中前適時打を放った。「しっかりスイングを仕掛けにいった中で、いいアプローチができた」。役者の快音にみずほペイペイドームが沸いた。1点を追う8回1死の第4打席では左越え二塁打。あと数センチでホームランテラスに飛び込む大飛球だった。逆方向への長打は近藤の持ち味。これには指揮官も「振れるようになっているのでね」と敗戦の中の光にうなずいた。
今季序盤は腰を手術した。連覇を目指す船出で早々に離脱。同じ主軸の山川に対し「1人に背負わせてしまってますよね。相当インコースを攻められてますし」と責任感を抱いていた。復帰を急ぐ気持ちを必死に抑え、リハビリに専念した。離脱中は何かチームに貢献を、と新人や若手との会食をセッティングして打撃論を交わしたこともある。左脇腹痛から再起を目指していたCSファイナルステージ期間中も、祈る思いでチームを応援していた。紆余(うよ)曲折を経て立った晴れ舞台。25年の悔しさを一打で晴らした。
ベテラン中村がコンディション不良で欠場した日本シリーズ初戦。力負けしたソフトバンクだが、近藤の帰還は追い風だ。第2戦こそ勝つ。【只松憲】



