残留を決めた阪神梅野隆太郎捕手(34)が巻き返しを誓った。17日、4000万円ダウンの年俸1億2000万円で契約更改。4年契約が今年で切れたが今回もFA権を行使しないことが発表されていた。来季は1年契約になる。侍ジャパンの坂本に加え、トレードで伏見が加入。12球団トップレベルの厳しい正捕手争いになるが、連覇の戦力になるため「戦い抜く」と口調を強めた。
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勝負師の目をしていた。年俸は大きくダウン。すべてを受け止めた梅野の口調には覚悟がこもった。
「なかなか出場機会がなく、ファンの皆さんにプレーする姿を見せられなかった。来季こそは活躍する姿、プレーする姿、元気な姿を見せられるよう、しっかり準備をして、戦い抜きたい」と言い切った。
今年も坂本との併用で始まったが、最終的には坂本が117試合に対して梅野は52試合。うち先発は32試合と差が開いた。ただ、出番があれば存在感を見せた。8月27日のDeNA戦ではプロ初先発の早川を粘りのリードで無失点に導き、自らも3安打を放って援護した。一方、昨年までとベンチ戦略も変わり、途中出場を多く経験した。
「代走、代打、守備固めとか後から行く大変さが分かったし(他の選手が)準備する姿は素晴らしかった。1打席にかける思いとかを見ていて、察するものがたくさんあった。レギュラーだけじゃない。その大切さを感じてこそ、やっぱりチームだと思う」と34歳にして、視野を大きく広げる1年にもなった。
もちろん狙いは正捕手。来季は競争がさらに激しくなる。今季、パ・リーグでバッテリー賞に選ばれた日本ハム伏見がトレードで加入する。トップクラスの捕手3人で争う珍しい構図になる。藤川監督は基本的に捕手3人制をとる。長坂、栄枝のほか若手も控えており、3枠の組み合わせは全く見えてこない。
梅野は静かに自信を示す。23年に骨折した左尺骨(手首)の不安がなくなり、コンディションはかつてないほど充実。「体のストレスが今年は一番なかった。もっとパフォーマンスを上げられるように、この取り組みを続けたい」と、トレーニングがうまくいったことに好感触を得ている。
ベテランなりの役割を自覚しながら、すべては優勝のために骨身を削る覚悟でいる。「戦力としているべきことが一番大切」。次の契約は1年。真価を問われる戦いが始まった。【柏原誠】



