20盗塁は夢じゃない!?

 阪神新井貴浩内野手(32)が2日の紅白戦で盗塁に成功した。先頭打者で迎えた4回表。三遊間を破るクリーンヒットで出塁すると、1死一塁の場面で首脳陣からサインが出た。カウント1-0からの2球目に、好スタートを切り、二塁を陥れた。「シーズンでもサインが出たときは、走れるようにしたい」と意欲的だった。

 どのチームを見渡しても、5番打者に盗塁のサインはあまり出ない。新井自身も1シーズンの最多盗塁数は「3」。通算でも19個だ。しかし走塁革命を掲げる真弓阪神にタブーはない。「走れる5番」を高らかに宣言。試合後のミーティングでは、果敢にチャレンジした姿を首脳陣に称賛された。岡野手チーフコーチは「常に警戒される選手よりも、走りやすいだろう。もともと脚力はある。10盗塁も行けるよ」と合格点を与えた。22日には、兄貴分の金本から20盗塁を目標にしていることを暴露?

 された。この日は意外なセンスの良さを披露。これは、ひょっとしたら、現実となるかも。

 紅白戦では、藤原にセフティーバントを三塁前に転がされ、ヒットとされた。「無警戒で後ろに下がっていた」。再転向した三塁のいい守備練習になった。試合後には、キャンプ最後の特打を行い、143スイングで27本のサク越え。「たくさん打ち込めたよかった。(フォーム固めは)オープン戦に入ってからでしょう」。キャンプ当初は昨年痛めた腰の状態が不安視されていたが、不安を払拭して最終日を迎えた。【田口真一郎】

 [2009年3月3日12時29分

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