<阪神4-3ロッテ>◇25日◇甲子園

 初めて上がった本拠地・甲子園でのお立ち台。4万人を越すファンの大声援を受けても、阪神久保康友投手(28)はマウンド同様、ひょうひょうとしていた。「ホッとしてます。いつも通り、気を引き締めて投げました。(相手も)あまり意識することはなかった」。今季8試合目の登板にしてつかんだ初勝利。相手は今年2月まで在籍していた古巣ロッテだ。

 立ち上がりは制球に苦しんだ。初回、2回と続けて2四死球を献上。いずれも得点圏に走者を背負った。「最悪だった。こっちに来てワースト3に入るくらい。全然ダメだった」。ただ、ここで大崩れしないのが、この男の強み。後続をしっかり打ち取り5回まで得点を許さなかった。

 初回が終わって久保投手コーチから「もっと腕を振れ」と助言を受けると、攻撃中のキャッチボールで変化球を投げることを中止。全球直球を投げて体を起こす工夫を凝らし、相手打線をねじ伏せていった。「あれでマシになったと思います」。6回に2点を先制されたが、先発投手としての役割を果たしたことが、移籍初勝利につながった。

 「やっと1勝できた。これで乗っていけるかな」。“峠”は越えた。久保の09年シーズンが、ようやく開幕した。【石田泰隆】

 [2009年5月26日8時10分

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