<西武14-3ロッテ>◇12日◇西武ドーム
首位西武が1発攻勢でロッテに逆転勝ちし、3連勝を決めた。1回に中村剛也内野手(27)が20号逆転3ラン。4回には11年目の高山久外野手(28)が人生初の10号満塁アーチを放つなど4安打と爆発。今季最多観衆を2日連続で更新した満員の西武ドームで、18安打14得点と快勝した。2位ソフトバンクも勝ったため、優勝マジックは1つ減って「7」となった。
勢いに乗る今の西武に、先制された2点など痛くもかゆくもない。1点をかえした1回、なおも1死一、二塁。中村の打球は力強いライナーで、本拠地ファンでごった返す左翼席最前列に飛び込んだ。ロッテ先発ペンの144キロ内角シュートを完ぺきにとらえ「うまいこと体が回転してくれました」。3年連続で到達した20号は、猛攻を呼び込む逆転3ランだった。
当然警戒される中村の後にも、怖い打者が待っていた。神主打法で絶好調の高山だ。中村が敬遠気味に歩かされた、3点リードの4回2死満塁。2番手小野の甘い初球カットボールを、鮮やかに左翼席へ運んだ。試合を決める満塁本塁打に「ド完ぺきでした」と大興奮。1試合4安打、シーズン10号、100安打到達も含めて「全部初めてです!」と、遅咲きの花を咲かせた苦労人が胸を張った。
高山の打席入場曲「所沢音頭」は異彩を放つ。緊張感とは無縁の民謡を選んだのは「地元ファンに親しみをもってもらいたい」の願いから。熊本出身の九州男児が、00年ドラフト1位入団時から愛用。相手の油断まで誘うスローテンポなテーマ曲は、今や西武ドームの名物だ。中村にもこだわりがある。大好きな人気グループ「HOME
MADE家族」から「ムカイカゼ」を選曲。オープン戦で右目眼窩(がんか)底を骨折した今季、逆境を乗り越えようと決意をこめた。右ひじ手術の苦労もあったが「♪向かい風を体中に浴びて
はじけ飛べ
ウォウォー」の歌詞を聞くたび、闘志を奮い立たせている。
ロッテに3連勝し、勝負の9月に入って9勝2敗。優勝マジックを7に減らした渡辺監督は「打線の状態がいいから、先制されても逆転する勢いがある。チームに勢いをつけるのは打線」と確かな手応えを口にする。もともと力のある選手がそろうが、主役も脇役も打ち出したら手がつけられない。【柴田猛夫】
[2010年9月13日8時26分
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